中島健人と一緒に泣いた、「桜のような僕の恋人」。忘れがたいあのシーンは、品川区でのロケだった!

70万部の大ベストセラー恋愛小説を映画化。この春、Netflixが満を持して全世界独占配信を始めた「桜のような僕の恋人」。小説だから、映画の世界だから、と自分に言い聞かせながら見ても、やっぱり大泣きしてしまう。なんて辛くて切ない話、でも、短い間だったけど至上の幸せ感も。劇中の中島健人(Sexy Zone)さんが泣く、見ている人たちも一緒に泣く。いま、この映画が人々を〝全世界独占号泣〟状態にしています。

そんな超話題作に「しなロケ」が撮影協力! 2021年3月26日のコラムでそのように紹介しましたが、品川区のどこでどんなロケが行われたのか待つこと1年、ドキドキしながら見てみると・・・なんと、驚きのシーンが品川区で撮影されていたのでした。

品川区の名所から始まる2人の恋

朝倉晴人(中島健人さん演)は、夏のある日、偶然入った美容室で担当となった有明美咲(松本穂香さん演)に一目惚れ。一方の美咲も、美容師として担当する初めてのお客さんとして晴人のことが印象に残ります。どうにかしたいと必死の晴人は、翌年の春、ついに美咲の誘い出しに成功。2人にとって一生の思い出となる初デートの場所として、「しながわ花海道」(マップ①)が選ばれたのでした。晴人はここで、実は自分はカメラマンではなく、目指してはいたがあまりのハードさにめげて今はアルバイト生活だと、嘘をついていたことを詫びます。それを聞いた美咲は、あきらめるなと晴人を叱咤激励し、そのまま帰ってしまいます。それをきっかけに晴人の人生は拓け、2人の恋も発展していくのでした。

映画前半の最もキモとなるシーンが撮影された「しながわ花海道」は、品川自慢の桜の名所。しかも、地域の皆さんが行っている緑化プロジェクトにより、季節を彩る花が楽しめる水辺の人気スポットでもあるのです。とりわけ春は、桜と菜の花が同時に咲く一年でも一番〝映える〟時季。映画でも、陸側には満開の桜並木、勝島運河側の防波堤法面(のりめん)には黄色い菜の花が輝いていました。上記2枚の写真は、「桜×菜の花」コラボに芝桜も加わった今年春の様子です。

ここでのロケシーンは、その後も回想で何度も出て来ます。まさにこの映画で最も忘れられないシーンに。さらに終盤近くには、晴人がカメラマンとして初めて作品展示が出来ることになった際、花も葉っぱも散った桜並木を撮影した場所にもなりました。晴人にとっても、決して忘れられない場所だったのです。

そして、あのシーンも品川区だった

2人が恋人同士になり晴人がプロポーズをすると、喜んでいたはずの美咲からの連絡がなぜか途絶えます。やがて、もうお終いだと一方的に告げる電話が。理由の分からない大失恋に、嘆き悲しむ晴人。絶望し、あきらめかけていると、そこへ美咲と口裏合わせをしていた兄の貴司(永山絢斗さん演)がやってきます。水辺に座った2人。すると、今度は貴司が嘘をついていたことを謝ります。彼女が人の何十倍ものスピードで老いていく早老病と必死に闘い、そんな姿を大好きな晴人に見せたくないから嘘を言って別れたことを明かしたのでした。