冬こそ行きたい品川区内の5つのお店
県外や国外など、遠くへのお出かけが制限されてしまっている、ちょっと特殊な今年の冬。どことなく落ち着かない毎日ですが、そんな日々を少し特別に、印象深く彩ってくれるお店が品川区内には数多あります。
2020年、品川区内では実はたくさんの小さなお店が産声を上げました。今回はその中から「冬を過ごしたいお店」とテーマを掲げて5つのお店をご紹介します。
一つずつ巡るも良し、おでかけ日和に合わせて一気に巡るも良し。心も身体もほっこりできるお店に立ち寄り、のんびりとした心落ち着くひとときを過ごしてはどうでしょう?(2020.12.18)
1. 1. “ほっこり”を味わうならまずここへ。ジェラートとスープの専門店「La DOPPIETTA TOKYO PLUS」(武蔵小山)
気温がグッと落ち込む冬、温かい空間で食べたいものといえば……冷たさが口いっぱいに広がるジェラート、なんて方も多いのでは。「La DOPPIETTA TOKYO PLUS(ラ ドッピエッタ トーキョー プラス)」は、温と冷を同時に楽しめるジェラートとスープの専門店です。
お店は武蔵小山駅から徒歩1分とアクセス抜群。2020年7月7日、商業施設パークシティ武蔵小山ザ・モール内に店舗を構えました。
お店のドアをくぐると目に入るのは、ガラスケースいっぱいに並んだジェラート。一号店がある静岡で採れる野菜やフルーツなどを用いた10種類のフレーバーが並び、内数種類は季節ごとに趣向を凝らした限定フレーバーなのだそう。あまりにかわいい見た目でつい目移りしてしまいます……。
あれもこれもと迷ってしまいますが、今回は季節限定のフレーバーである「栗こがし」と定番かつ人気の「丹那(たんな)ミルク」とのダブル(500円・税込)をいただきました。
実は、シングルでもダブルでも価格は同じ。ひとつの味を楽しみたいならシングルでたっぷり、いろいろ楽しみたいならダブルで半分ずつ、なんて選び方が良さそうです。
スープは常に3種類。1〜2週間を目処に一つずつメニューを入れ替えているそう。この日はオニオングラタンスープ、ねぎのポタージュの2種をスープセット(900円・税込)でいただきました。
身体中にじんわり沁みるスープの優しい味わいが最高です……。また、自家製窯焼きパンは店舗近くの系列店であるピッツェリア「La TRIPLETTA(ラ トリプレッタ)」のものを提供。もちもち感がたまらなく、スープに浸しながら食べても食感が変わり違った楽しみがありました。
すでにリピーターさんもいらっしゃるという「La DOPPIETTA TOKYO PLUS」。店長の丸山さんは「ジェラートというと夏のイメージがありますが、温かなスープやコーヒーなどもご用意しているので冬にもぜひ。ほっこりできる空間なので遊びにいらしてくださいね」と朗らかな笑顔で語ってくださいました。
La DOPPIETTA TOKYO PLUS 住所:〒142-0062 東京都品川区小山3-15-1パークシティ武蔵小山 ザ・モール 3-D 電話番号:03-6421-6150 営業時間/定休日:11:00〜20:00/不定休 テイクアウト可 URL:https://la-doppietta.com/
2. 気づいたら“ニボラー”に? ラーメン×イタリアンを楽しむ「煮干しNoodles Nibo Nibo Cino」(旗の台)
生粋の煮干し好きを“ニボラー”と呼ぶことをご存知でしょうか。九州から同店を訪れるニボラーもいるほど、注目を集めているのが2020年6月19日にオープンしたラーメン店「煮干しNoodles Nibo Nibo Cino(ニボ ニボ チーノ)」です。
オープンから約半年の現在、すでにラーメン業界の権威である「TRYラーメン大賞」の新人部門全国3位に輝いた実績を持ちます。
小洒落た雰囲気の外装には、煮干しとイタリアの国旗のようなあしらいが。「煮干しNoodles Nibo Nibo Cino」の特徴は、煮干しラーメンとイタリアンとを融合した、ちょっぴり不思議な味わいのラーメンをいただけるところなんです。
お店の人気メニューは2種類。ひとつは、店名を冠したメニューである「肉にぼにぼちーの(1,000円・税込)」。上品な器に麺、スープ、赤たまねぎ、チャーシューが乗ったシンプルな構成で、口いっぱいに広がる煮干しの香りがやみつきになります。
もうひとつは、煮干しラーメンを初めて食べる方におすすめだという「肉にぼにぼなーら(1,100円・税込)」。イタリアンの王道、カルボナーラのように卵黄を絡めながらいただくラーメンで、クリーミーなスープの奥から煮干しの風味が軽やかに漂います。
店主の吉田さんは「自家製麺 伊藤 銀座店」での修行を経て、馴染みのある品川区内でラーメン店を開業することを決意。
「老若男女を問わず楽しんでもらえるお店が作りたい」という思いから、幼い頃から母の味として馴染んでいたイタリアンを取り入れた独自のラーメンを開発しました。
現在は学生、カップル、ファミリーなど、あらゆる世代に愛されるお店を目指してラーメンを提供しています。「一人でも、二人でも、気軽に煮干しを楽しみにいらしてくださいね」と和やかな雰囲気で語る姿が印象的でした。
煮干しNoodles Nibo Nibo Cino 住所:〒142-0064 東京都品川区旗の台2-13-14 電話番号:03-3788-1270 営業時間/定休日:11:00〜14:00、17:00〜21:00(土曜日のみ11:00〜14:00)/日曜日 テイクアウト可(メニューはご相談ください) URL:https://twitter.com/nibonibocino
3. “手軽な贅沢”が合言葉。不動前の隠れ家「SHE meguro」(不動前)
仕事終わりの一杯といえば、餃子にビール……いえいえ、ワインで楽しむ餃子もあるんです。「SHE meguro」は東急目黒線 不動前駅から徒歩8分ほどの立地にある創作餃子が楽しめるレストラン。4階建ての建物のうち、今回伺った1Fのカフェバーは2020年5月30日にオープンを果たしました。
スタッフの方々でガレージを改装して作ったという店内は、都心の店舗とは思えないほどゆったりとした空間。「都会で暮らす方々に気兼ねなく過ごしてもらえる場所にしたいと思っていたんです」と話してくださったのは店主の影山さん。
餃子をお店のメインディッシュとしたのは、影山さんの得意料理だったからだそう。餃子屋さんというと女性では入りにくいと思われることもありますが、「むしろ女性にこそ来てもらいたい」と考え、創作餃子を多数考案しました。
人気メニューは、ピリリとした辛さとお肉の旨みがマッチした「“海老入り”水餃子(600円・税込)」や、シーズンごとにおいしい食材を使って作る「季節の焼き餃子(600円・税込)」など。
この冬一番のおすすめは、お店で提供している5種すべての餃子を食べ比べられる「食べ尽くしセット 全5種/各2個(1,200円・税込)」です。全メニューでニンニクやニラ不使用ですが、ジューシーさと豊かな香りが楽しめます。
料理のみならずカリフォルニアワインも豊富に用意。お店で提供しているワインのほとんどは、実際にカリフォルニアのワイナリーに訪れて選定したものです。ワインと餃子のペアリングに悩んだときは、スタッフの方に伺うとアドバイスをいただけるかも。
「SHE meguro」ではお店のコンセプトとして“手軽な贅沢”を掲げています。「何気ない日常の中で、食事を通して少しのゆとりを感じてもらえたら」そんな店主・影山さんの想いがたっぷりと詰まった空間でした。
SHE meguro 住所:〒141-0021 東京都品川区上大崎4-5-31 電話番号:03-6303-9441 営業時間/定休日:9:00〜24:00/なし テイクアウト可 URL: http://shemeguro.com/index.html
4. 全力でチルしよう。最高の癒し空間「東京浴場」(西小山)
冬に行きたくなるほっこりスポットといえば銭湯、なんて方のための場所がこちら「東京浴場」です。
2020年7月19日にリニューアルオープンを果たした街の銭湯で、老若男女を問わず、西小山周辺で暮らす人々の拠り所として愛されています。
大浴場のおすすめの楽しみ方は、43度前後に保たれた「あつ湯」と、20度前後の水風呂での交互浴。
酒樽を加工して作った「樽水風呂」は今回のリニューアル時に新たに採用したものです。
フロントそばのフリースペースには、天井高を活かした大きな本棚が。約7000冊の蔵書があり、お風呂上がりにのんびり読みながら身体を休ませる方も多いのだとか。
フリースペースを大きく取ったのは、多くの方に銭湯で過ごす時間を有意義なものに変えてもらいたかったからだそう。
お風呂上がりには、苦味や酸味が特徴的なクラフトビールを集めた「クラフトビール 4種セット(980円・税込み)」がイチオシ。その他、お酒にぴったりのおつまみも各種用意がありますよ。ついつい長居してしまいそう……!
店長の相良さんは21歳と若手ながらに「東京浴場」の経営を続ける人物。「リニューアル後も日々試行錯誤を重ねながら過ごしやすい場所を作れるようにと思っています。季節に合わせたイベントの開催やサウナのオープンなども控えているので、これからの時期こそ温まりに来てくださいね」と屈託のない笑顔でメッセージを送ってくださいました。
東京浴場 住所:〒142-0062 東京都品川区小山6-7-2 電話番号:03-6421-5739 営業時間/定休日:5:00〜12:00、14:00〜翌2:00/火曜日 URL: https://twitter.com/245tokyoyokujo
5. もう一軒、を叶える立ち飲み処「煮込み屋 赤ねこ」(北品川)
旧東海道の宿場町・品川宿の一帯は、今もなお穏やかな空気が流れ、個人の商店も数多くある独特のエリアです。「煮込み屋 赤ねこ」もそんな商店街の一角に小さなお店を構えています。
2016年にキッチンカーでの営業を開始し、2020年4月16日に店舗をオープンしました。もともとはこの場所で、キッチンカーで販売する煮込みの仕込みをしていたそうで「近所の方に『いったいここは何屋さんなのだろう』と思われていました(笑)」と、オーナーの斉藤さん。
店内はグレーに塗装された床や壁、一枚板のカウンターとミニマルな内装で仕上げられています。立ち飲みという特性上か、初めて顔見知りになった隣のお客さん同士で仲良く談笑する姿も珍しくないとのこと。人情あふれる宿場町らしい光景です。
煮込み屋と名付けた通り、メニューはシンプルに牛や豚の煮込みのみ。特にイチオシは「牛煮込み単品(600円・税込)」です。じっくりと煮込まれた牛肉と赤味噌の旨みが凝縮された贅沢な味わいで、一度食べ始めるとお箸が止まりません……。
ちなみに、お酒は生ビール、日本酒、ハイボールなどに加えてスパークリングワインなども揃っています。
キッチンカーでの営業も続けながら、現在は店内飲食とテイクアウトでの営業も行っているそう。店長の和泉さんいわく「商店街の端っこに店舗を構えているため、たまたま見つけて来店してくださる方よりもリピーターさんが多いんですよね」。
これまではキッチンカーのみの営業だったため、近郊の方に気軽に食べてもらえないもどかしさがあったよう。
「やっと店舗を構えられたので、このあたりにで暮らすさまざまな方に、この煮込みを味わってもらえたら嬉しいです。営業自粛の動きもありますが、落ち着いた頃には『もう一軒行きたい』の拠り所になれたらと思っています」とひたむきに話す和泉さんの姿に勇気づけられるようでした。
煮込み屋 赤ねこ 住所:〒140-0001 東京都品川区北品川1-24-9(移転しました) 電話番号:03-6712-3946 営業時間/定休日:11:00~22:00/日曜日 テイクアウト可 URL:https://www.instagram.com/nikomiyaakaneko
日々暮らしていたり馴染みのある街を歩いてみると、意外と知らないお店があったり、意外と知らない魅力があったり、いろいろな発見がありますよね。あまり遠くに出かけられない今だからこそ、身近な街を知って楽しみ尽くす喜びを強く感じられるはず。
のんびり&ほっこりできるお店を5つご紹介しました。これからの時期、ぜひ温まりに訪れてみてくださいね。素敵な冬を過ごしましょう!
※記事中の店舗情報は2020年12月上旬時点の内容です。店舗の営業時間、提供内容は変更となる場合がありますのでご了承ください。
(取材:鈴木詩乃 編集:鬼頭佳代/ノオト)