こだわり色々! 品川区のシナモンロール
品川区の観光大使はサンリオの人気キャラクター・シナモロール。まるでシナモンロールみたいにくるくると巻いたしっぽがチャームポイントです。
今回はそんなシナモロールにちなんで、品川区のお店のシナモンロールをご紹介。形も味もお店ごとにそれぞれ違うので、ぜひ自分のお気に入りを見つけてくださいね。(2021/06/26)
1. 三つ編み生地のシナモンロール「Bread&Coffee IKEDAYAMA」(五反田)
最初に紹介するのは、五反田駅から徒歩5分ほど、池田山の住宅街に店舗を構える「Bread&Coffee IKEDAYAMA(ブレッドアンドコーヒー イケダヤマ)」です。
「自家製パンと自家焙煎コーヒー」をコンセプトに、お子さんから年配のお客さんまで誰もが普段使いできるようなお店を目指しています。
イートインとテイクアウトに対応し、さまざまなシチュエーションで食事を楽しめます。
木材を基調とした落ち着いた店内。棚にはパンがずらりと並び、コーヒーの香りがふわりと漂ってきます。毎朝8時からのモーニングは地元の方を中心ににぎわうのだとか。
そんな「Bread&Coffee IKEDAYAMA」さんのシナモンロール(302円)は、生地が三つ編みに折り重なったちょっと珍しい形をしているのが特徴。アイシングにはクリームチーズやバターを使い、軽やかな甘さに仕立てられています。
ボリュームのある生地にがぶっとかぶりつくと、シナモンの香りが口いっぱいに広がります。折り重なった生地は食感も楽しく、アイシングのさっぱりとした甘さがシナモンロール全体をうまくまとめています。
広報の落合菜月さんは、「生地を三つ編み状にすることで、どこから食べてもシナモンをしっかり感じられるようにこだわっています。コーヒーとも良く合い、私自身イチオシのメニューです」とシナモンロールにこめた工夫について話してくれました。
そのほか、お店の人気ナンバーワンは「パン・ド・ミ」(1斤=462円、ハーフ=302円)。独自の製法で水分量を90%まで高めた生地は、しっとりもっちりとしていて、小麦のおいしさを存分に感じられる逸品です。お客さんから食べたいパンを募り、パン・ド・ミと同じ生地で作った「メロンパン」(194円)も根強い人気があります。
ガラス張りの店内は焙煎やパン作りの様子を見ながら、食事を楽しめます。一風変わった形が特徴的な「Bread&Coffee IKEDAYAMA」のシナモンロール。今まで見逃していた方も、ぜひチェックしてみてくださいね。
Bread&Coffee IKEDAYAMA(ブレッドアンドコーヒー イケダヤマ) ・住所 東京都品川区東五反田5-10-18 ・電話番号 03-5488-8046 ・営業時間/定休日 8:00~19:00 URL https://www.instagram.com/b.c_ikedayama/
2. レーズンが練り込まれたもちもちシナモンロール「セル・オ・ブレ」(武蔵小山)
武蔵小山商店街パルム、一番通り商店街にある「セル・オ・ブレ」。店名は、フランス語で「塩・水・粉」を意味し、パンに必要な3つの要素を大切にしています。
2010年に店主の吉川祐司さんが縁あって引き継いだ同店。吉川さんは、もともとフレンチやイタリアンの料理人。「職人のように一つの分野に取り組むのが楽しそう」と感じたことがパン業界に飛び込むきっかけだったそう。
こぢんまりとした店内の陳列棚にはパンがところ狭しと並びます。季節によって新しいメニューも登場しているので、その時期にしかないパンを探す楽しみも。
同店のシナモンロールは、中に大粒で甘みの強いモハベレーズンを練り込んだ「シナモンレザン」(180円)。ぐるぐる巻いた生地にアーモンドクリームをかけて焼き上げています。もちっとした生地がレーズンの甘さを引き立て、シナモンがふわっと香ります。
吉川さんは「成形するときにできるだけ空気を入れずに密度を高くすることで、もっちりした食感に仕上げています。レーズンは高温にすると苦味が出てしまうので、上にクリームを乗せて焼くことで食感を補いつつ、火が通りすぎないよう工夫しています」と話してくれました。
忘れてはいけないお店の人気メニューは「ミルクフランス」(200円)。小麦の旨味を強く感じるプチバゲットを割って、中にバターと練乳のクリームを挟んでいます。しっかり固い歯ごたえのパンとなめらかなクリームがよく合います。「パンドミー」(290円)は、耳まで柔らかいほわほわした食感が特徴。ハードパンもあるのでお好みに合わせて味わってくださいね。
地元の方を中心に親しまれている同店。毎日の食事に、お子さんのおやつに、商店街に根付いたお店には今日もさまざまなお客さんが訪れます。
セル・オ・ブレ ・住所 東京都品川区小山3-22-21 ・電話番号 03-3783-1194 ・営業時間/定休日 10:00~19:00 日曜、月曜定休 URL なし
3. がつんとシナモンが香る個性派シナモンロール「picnics*」(下神明)
戸越銀座商店街を通り過ぎ、大崎方面に向かう三ツ木通りの半ばにあるパン屋さん「picnics*(ピクニクス)」。店名には「お店でパンを買ってピクニックに行ってもらおう」という意味が込められています。「*」には特に意味はなく、お花みたいでかわいいから付けているのだとか。
2001年、もともと雑貨販売のお仕事をされていた高木文介さんと佳子さんのご夫婦がお店をオープン。「自分たちの食べたいパン」をコンセプトにパンを作っています。お店で修行したわけでなく、40代でパンの世界に飛び込み、独学でパン作りを学んだそう。サンドイッチ、食事パン、お総菜パンなどパンの種類ごとに文介さん、佳子さんで分担して作っています。
そんな「picnics*」さんの「シナモンロール」(200円)は2個で1セットと一風変わっています。上にはアイシングクリームではなく粉糖がまぶされているのも特徴です。
頬張るとシナモンの風味ががつんとやってきて、かなりスパイシー! キャラメリゼされた生地がサクサクと食感にアクセントを加え、最後までシナモンづくしの逸品です。まさに個性派シナモンロールと言えるでしょう。
佳子さんは「オリーブオイルを練り込んだ生地にマーガリンを塗り、シナモンをふんだんに使いました。コクを出すために三温糖を加えているのがポイント。私はごてっと甘すぎるアイシングが苦手なので、粉糖で甘さを控えめにしました」と話してくれました。なんでもこのシナモンロールに惚れ込み、わざわざ県外からお取り寄せする人もいるのだとか。
そのほかの人気メニューは、お母さんが作った素朴な味をイメージした「山型食パン」(1斤=480円、ハーフ=240円)、お店でイチからさばいたサバを使った「サバとカッテージチーズの包みパン」(200円)など。季節の果物を使ったジャムや、時々のおいしい食材を使ったスープも提供しています。パンメニューは通販にも対応していますよ。
店内にはイートインスペースもあり、購入した商品をお店で食べることもできます。歩き疲れたらパンとドリンクでほっと一息、なんてことも。
「自分が食べたいパン」を追求しているお二人。独創性あふれるパンは他のお店では見ないものばかりで、まだ知らないパンに出会えるかも。シナモンロールも必食ですよ!
picnics*(ピクニクス) ・住所 東京都品川区西品川1-9-1 ・電話番号 03-5740-8410 ・営業時間/定休日 11:00〜18:30 月曜、火曜定休 URL https://picnics.shop-pro.jp/
4. 【閉店】食パン専門店のシナモンロール「LeBRESSO」(武蔵小山)
※LeBRESSO(レブレッソ) 目黒武蔵小山店は、2022年9月30日に閉店しました。
お次は少しテイストが違うシナモンロールをご紹介。武蔵小山駅から徒歩3分ほど、目黒方面に歩いたところにある食パン専門店×コーヒースタンド「LeBRESSO(レブレッソ) 目黒武蔵小山店」。大阪・鶴橋に本店を構え、2018年にオープンした目黒武蔵小山店は都内1号店です。
お店に入ると、自慢の食パンがずらり。定番の「レブレッソブレッド」(650円)のほか、外パリ中もち食感が特徴の「ハードトースト」(540円)も人気商品です。
「炊きたてのごはんのようなもっちりとした独特のうまみがあるのが当店のパンの特徴です。定番のレブレッソブレッドは低温で焼き上げているので、ふわふわと柔らかい口当たりになっています」と店長の大山陽一さん。
季節ごとの限定食パンも提供しており、それぞれ根強い人気を誇っています。そんな食パン専門店のシナモンロールとは……?
シナモンフィリングを練り込んで、「レブレッソブレッド」の生地をベースにふっくらと焼き上げた食パン「シナモンロールブレッド」(630円)。ざらりとしたシュガーとシナモンの風味がもっちり生地の食パンととてもよく合い、そのままでもトーストしてもおいしくいただけます。
一般的に想像するシナモンロールと少し変わった見た目に驚きましたが、シナモンと食パン生地がここまで合うとは思いませんでした。こちらは7〜9月の夏季限定商品なので購入はお早めに。
店内はアメリカ西海岸をイメージした開放的な雰囲気にこだわり、ゆったりくつろいで食事を楽しむことができます。朝早くからオープンしているので、朝ごはんを食べに来る人も多いのだとか。
コーヒーやシェイクなどドリンクメニューも豊富に用意しているので、イートインやテイクアウトなどシチュエーションに合わせて楽しんでくださいね。
LeBRESSO 目黒武蔵小山店 ・住所 東京都目黒区目黒本町3-5-6 ・電話番号 03-6712-2780 ・営業時間/定休日 9:00〜19:00(土日祝日は朝8時からオープン) 不定休 ・URL http://lebresso.com
5. 【閉店】安納芋スイーツ専門店の変わり種シナモンロール「シードリングス」(下神明)
※Seed Rings(シードリングス)は、2023年1月22日に閉店しました。
最後にご紹介するのは品川区役所のほど近く、大井町駅・下神明駅から徒歩5分のところにある安納芋スイーツ専門店「Seed Rings(シードリングス)」さんです。
メニューはマフィンやケーキなどすべて安納芋づくし。オーナーの渡辺淑恵さんに、なぜ安納芋専門店を選んだのかを聞いてみると、「10年ほど前に初めて安納芋を食べてそのおいしさに感動したんです。そこからこの感動をみんなに伝えたいと思い、2019年に安納芋の専門店をオープンすることができました」と話してくれました。
お店で使う安納芋は鹿児島県種子島産のもの。糖度が高く濃厚な甘さが特徴です。焼いた安納芋をストックしているため、秋だけでなく年中おいしい安納芋スイーツを味わえます。夏はかき氷、秋冬は焼き芋など季節のメニューも。
そんな「Seed Rings(シードリングス)」さんのシナモンロールはパンではなく、「シナモンロールスコーン」(300円)。
大ぶりのスコーンはしっとり食感で、中には安納芋とシナモンのフィリングが練り込まれています。芋の甘い香りとシナモンの意外な相性の良さに驚き!
渡辺さんは「パンではなくスコーンにしたのはお芋の甘みをどっしり受け止めてくれるためです。固くてパサパサしたスコーンが好きじゃないので、強力粉ではなく薄力粉を使ってしっとりしたスコーンに仕上げました。アイシングは焼き芋を粉にしたものを使用しているので、お芋のおいしさをたっぷり感じられますよ」とこだわりについて話してくれました。
「ぜひ当店で安納芋のおいしさを味わってほしい。きっと大満足で帰っていただけるはずです」と渡辺さん。お芋づくしのメニューで大満足。安納芋の風味豊かなシナモンロールスコーンはここだけしか味わえない逸品です。
Seed Rings(シードリングス) ・住所 東京都品川区二葉1-8-11 ・電話番号 03-6882-3917 ・営業時間/定休日 11:00〜19:00 日曜・祝日定休 URL https://www.seedrings.com/
ひとえにシナモンロールと言っても、形や風味はお店ごとに違います。その一つひとつにこだわりが詰まっていて、お店のことをもっと好きになるきっかけになるかも。ぜひ自分の好みのシナモンロールを見つけてみてくださいね。
※価格は全て税込み ※記事中の店舗情報は2021年6月25日時点の内容です。店舗の営業時間、提供内容は変更となる場合がありますのでご了承ください。
(取材:神田匠 編集:鬼頭佳代/ノオト)