品川区内で日本各地の料理を楽しもう
今年は、なかなか遠方へ出かけられず、旅行や帰省を控えた人もいるはず。そんな今だからこそ、品川区周辺にある郷土料理店で旅行気分を味わってみませんか?
店主が腕によりをかけたおすすめのテイクアウトメニューを、北海道から沖縄料理まで各地の「おいしさ」を表現する方言と一緒にご紹介します。(2020.10.2)
1. なまらうまい! ランチで大人気の贅沢海鮮丼「北海道産直バル 北海王」(大井町)
最初にご紹介するのは、食材の王国・北海道を余すことなく楽しめる、大井町の「北海道産直バル 北海王」。北海道の農家さんから新鮮な食材を直接仕入れています。
おいしい食べ物がたくさんあり、「コレ!」と絞るのが悩ましい北海道。同店も注文に迷ってしまうほどメニューが充実しています。
今回はランチに人気の海鮮丼と、スープカレーをご紹介します。
「北海王丼」(1,280円・税別)は、その時期の旬の鮮魚を使った、超豪華な海鮮丼。この日は、ぷりっぷりのカンパチに、分厚いサーモンとマグロ、コリコリのほっき貝、トロンとした甘みの甘海老、濃厚な味わいのいくらまでたっぷりの海の幸を味わえます。ボリュームにも大満足です。
また、海鮮をさらにおいしくしてくれるのは、北海道民なら馴染み深いという「トモエ 道民の醤油」。日高昆布のだし入り醤油と、丸大豆醤油の2種類を使えるので、お好みの味わいを探してみてください。私は、出汁入り醤油が好みでした!
「スープカレー」(1,490円・税込)は、Uber Eatsにも対応(表示金額はUber Eats価格。店内、テイクアウト、宅配は料金が異なります)。
ホロホロとほぐれてしまう柔らかいチキンと、ゴロゴロと大きな野菜が7〜8種類も入っており、食べ応えも抜群! 季節ごとに野菜は変えているそう。またご飯の上に添えてあるレモンは、味変用。スープカレーにレモンを加えることでさっぱりとした味わいになり、スパイスと野菜の旨味がより一層際立ちます。
店長の田中さんは、福岡県出身だそうですが、北海王を通じて北海道の食材の虜になったそう。
「大事に育ててもらった食材を生産者さんから直接仕入れているので、鮮度もうまさも抜群ですよ。産直バルとお店の看板に付けている通り、『どうやったらこの食材をおいしくできるだろう』と食材を中心に毎日のメニューを考えています」
今回はランチタイムにお邪魔したのですが、ディナータイムには北海道産の生ラム肉を使った料理も提供。田中さんいわく「羊独特のくさみが少なく、お店自慢のクラフトビールとの相性もバッチリです」とのこと。今度はディナータイムに生ラム肉を使ったこだわりの料理や夕張メロンサワー(550円・税別)を味わいにいきたいと思います!
北海道産直バル 北海王 ・住所 〒140-0014 東京都品川区大井1-1-6 ・電話番号 050-5594-3532 ・営業時間/定休日 (ランチタイム)11:30~14:30、(夜)17:30〜23:00(日曜:17:00〜22:00)/なし ※営業時間は変動する場合がございます
2. 瀬戸内の食材を使った創作イタリアンは、がいにうまいが〜! 「Setouchi Kitchen」(五反田)
次にご紹介するのは、香川県出身のオーナーが6年前にオープンさせた「Setouchi Kitchen(セトウチキッチン)」。瀬戸内の食材を使った創作イタリアンを提供する人気店です。
オープンキッチンが中心にある、おしゃれで広々とした店内は、居心地も最高。普段は女性客が多いということも納得です!
新型コロナウイルスの影響を受けて、テイクアウトをスタートした同店。前菜の盛り合わせとピザやパスタにデザートまでついたイタリアンコースのテイクアウトセット(2〜3名用:3,980円・税込/3〜4名用:7,980円・税込)は、かなりお得!(コースのテイクアウトは、前日までの事前予約が必要です)
「今すぐイタリアンが食べたい!」という方もご安心ください。ピザやパスタ、リゾットは予約なしで当日テイクアウトが可能です。ただし、お店の混雑状況によって提供までに時間がかかる場合があるので、あらかじめお電話で注文しておくことがおすすめだそう。
メニューの一つ「愛媛 釜揚げしらすとモッツァレラのピッツァ」(1,300円・税込)は、会社帰りのお土産や、週末の家飲みのお供にも最高ですよ。
ケースもかわいくて、持ち帰っている間もワクワクしてしまいますね!
なかでも人気は、瀬戸内の海の幸をたっぷりと使った「瀬戸内直送 鮮魚のカルパッチョ」(価格は時価)。愛媛県の漁師さんからほぼ毎日直送される魚たちを、オリーブオイルと塩のシンプルな味付けで仕上げた逸品です。
この日は、タコや真鯛、コチ、カンパチ、ヒラマサとどれもブリップリ。お酒との相性もばっちりで、思わず「白ワインを下さい……」と言ってしまうほど。(仕事中なので、今回は遠慮しました!)
お食事はもちろん、旬の柑橘フルーツを使った「旬の柑橘 生搾りサワー」(550円・税別)などのドリンクや、期間限定でシャインマスカットを使ったパフェなどのスイーツも展開中。店内では、瀬戸内レモンなどを使った果汁やジュース、地酒、果実も購入可能なので、ちょっとした旅行気分も味わえるかも?
Setouchi Kitchen ・住所 141-0031 東京都品川区西五反田1丁目28-4田口ビル1F ・電話番号 03-6420-0407 ・営業時間/定休日 平日:(ランチタイム)11:30〜15:00(夜)17:00〜23:00、土日:11:30〜23:00/なし ・URL:https://www.instagram.com/setouchikitchen/ ※営業時間は変動する場合がございます
3. げにまっことうまいぜよ! 高知の雰囲気まで楽しめる「龍馬街道 品川」(品川)
高知県の夏の風物詩、よさこいは残念ながら中止になってしまった2020年夏。しかし、これから秋にかけて高知県では戻りカツオの旬という魅力的なシーズンになります。
「東京でもおいしい高知のカツオを食べたい!」という方におすすめなのが、品川駅から程近い品川イーストワンタワーにある「龍馬街道 品川」です。
このお店の名物である「“かつを”の塩たたき」(1,490円・税別/1〜2人前)は、入り口から入ってすぐにあるカウンター席の前で豪快に炭火調理されています。
この「“かつを”の塩たたき」は、ニンニクとワサビと塩で食べるのが高知県では定番。冷たいイメージのかつおのたたきですが、「龍馬街道 品川」で食べるたたきは、外はパリッとアツアツ、中はひんやり。一度食べたら他のたたきが食べられないくらい虜になるのだとか!
ちなみに、近くにある系列店の「わらやき屋 品川」では、高知の伝統的な焼き方である「ワラ焼き」で調理したカツオも楽しめます。味比べしてみるのも楽しいかも。
たくさんの地酒も楽しめますが、合わせるなら土佐最古の超辛口「げに辛 日本酒度+20(西岡酒造×わらやき屋)」(徳利=790円・税別、グラス=530円・税別)がベストマッチ。
さらに、炭火焼を存分に堪能するなら「土佐はちきん地鶏 もも肉(にんにく醤油炭火焼)」(1,390円・税別)もGOOD。口いっぱいにジューシーな鶏の脂と、炭火の香ばしさが広がります。醤油の実や生ニンニク、玉ねぎと一緒に頬張れば、幸せいっぱいですよ♪
新型コロナウイルスの影響を受けて、同店でも宅配やテイクアウトを強化中。その中で特におすすめなのが、土佐飯の定番「炙り鯖棒寿司」(890円・税別)。この「炙り鯖棒寿司」は、全て店内で手作りされているのですが、おいしく食べられるタイムリミットは2時間! 冷蔵庫には入れるとシャリが硬くなってしまうので、早めに食べちゃいましょう。
さらに、お家で高知の味をた〜っぷりと味わうなら、「皿鉢(さわち)盛り合わせ」(3,000円・税別)。「皿鉢」とは、高知の山海の幸を大皿に盛り合わせて冠婚葬祭の時に食べられる宴会には欠かせない高知の郷土料理のこと。これまでご紹介してきた、「“かつを”の塩たたき」と「炙り鯖棒寿司」も入っていますよ。
「龍馬街道 品川」では、毎年系列店のスタッフさんが集い、高知県で行われるよさこい祭りや原宿のよさこいフェスティバルに参加していたそう。
今年はよさこいが開催されず寂しい気分ではありますが、東京でも高知の魅力を丸ごと楽しめる「龍馬街道 品川」があれば、元気な秋を迎えられそうですね。
龍馬街道 品川 ・住所 〒108-0075 東京都港区港南2丁目16−1 品川イーストワンタワーB1F ・電話番号 03-5461-9148 ・営業時間/定休日 平日:(ランチタイム)11:30〜14:00(夜)17:00〜23:00、土曜日:17:00〜22:00/日曜・祝日 ・URL https://www.dd-holdings.jp/shops/ryomakaido/shinagawa ※営業時間は変動する場合がございます
4. 白系とり天がおいしいのぉ〜♪ 「大分名物とり天とお酒のお店 つよし」(旗の台)
旗の台駅東口からすぐの「大分名物とり天とお酒のお店 つよし」は、2010年にオープンしたお店で、今年12月で10周年を迎えます。
店主である川野さんのお名前が「つよしさん」かと思いきや、川野さんのお父さんのお名前なんだとか! 店名をどうしようか悩んだときに、家族会議で決まったそうです。
川野さんの優しく温かな話し方と、チャーミングな人柄に惹かれて、大分県民が集まってくるお店の店内には、笑顔の県民会の写真がずらり! 「今はコロナでなかなか集まれないからね〜」と寂しそうに語る川野さん。早くみんなが集まれる時に戻ってほしいですね。
大分の名物といえば、やっぱり「とり天」。大分県内では、「茶系」という唐揚げのような揚げ色がついたとり天が主流だそうですが、同店ではあえて白系と呼ばれる白っぽい衣をまとったとり天を提供。ジューシーなもも肉を使った「とり天もも」(680円・税込)と、ヘルシーなむね肉の「とり天むね」(570円・税込)の2種類。初めての人は両方を一皿で楽しめる「ミックス」(630円・税込)で食べ比べしちゃいましょう!
特製のかぼす醤油との相性が絶品で、常連さんの中には「ミックス」1皿に加えて、よりたくさんのとり天が入った「ジャンボ」(880円・税込)2皿、合計20個近くのとり天を一人でペロリと食べてしまう人もいるんだとか。
お店で食べるなら、ハイボールと一緒がおすすめ。私もアルコールを飲みたいのをグッとこらえ、大分名物のかぼすを使ったノンアルコールの「かぼすソーダ」(330円・税込)をいただきました。
酸っぱいのがお好きな方は、グラスに添えてあるかぼすをギュ〜っと絞ってみましょう。とり天の脂とかぼすの酸味の相性が抜群で、気分は大分県まで飛んでいきそうです。
5月中旬からテイクアウトもスタートし、お土産用のとり天「ミックス」(680円・税込)も発売中。出来立てを食べるのが一番ですが、時間が経ってしなっとしてしまった場合は、もう一度油で揚げるか、オーブントースターで温めるのがいいんだとか。電子レンジを使うとべちゃっとしてしまうので、ご注意ください。
温泉にとり天にお酒と、日本人の大好きが集まる大分県。ご自宅での晩酌のあてに、夕ご飯のおかずに、パクパク食べられる「大分名物とり天とお酒のお店 つよし」のとり天をぜひ堪能ください。
大分名物とり天とお酒のお店 つよし ・住所 〒142-0064 東京都品川区旗の台3丁目12−2 ・電話番号 03-3782-8990 ・営業時間/定休日 17:30〜23:30/日曜日 ※営業時間は変動する場合がございます
5. イッペー マーサイビーン! 胃袋で沖縄を感じる「尚喜(しょうき)」
最後にご紹介するのは、五反田駅から徒歩5分、ちょっと路地を入ったところにあるお店「尚喜(しょうき)」。沖縄県出身の店長・南さんが腕によりをかけた料理を楽しめます。
1階の入り口から階段を上がると、沖縄らしくかわいい魔除けのシーサーがお出迎え。
穴場的な場所にありますが、ランチタイムは近隣のビジネスマンに大人気! 沖縄そばやタコライスといったメニューを味わえます。新型コロナウイルスの影響を受けて、夜はなんと6名から貸し切りができるように! なかなか大人数で集まりにくい時期なので、少人数でもお店を貸し切りにできるのは嬉しいですよね。
カウンター席とボックス席、中央にはテーブル席もあり、店内は広々。天井からぶら下がっているオリオンビールの提灯が沖縄気分を演出してくれますね。もちろん泡盛も常時50種類以上あり、泡盛好きなら通いたくなるお店です。
ランチメニューは手描きのイラストが添えられ、かわいい1枚にまとまっています。今回はお腹いっぱい沖縄を堪能できる「Aセット」(980円・税込)をいただきました。
沖縄そばの小に、アツアツのゴーヤチャンプルー、沖縄の炊き込みご飯のジューシーと、さっぱりとさせてくれるもずくがセットでボリュームたっぷり。
ちなみに「ソーキそば」と「沖縄そば」の違いは、上に乗っているお肉の違いだってご存じでしたか?
沖縄そばは写真のように豚バラ肉が乗っているもので、ソーキそばは骨付きのお肉が乗っているものを指すそう。
秋でも海に入れる沖縄に今すぐにでも行きたい気持ちもありますが、なかなか行きにくいそんな時は、「尚喜」でおいしい料理を食べて、胃袋から沖縄を感じちゃいましょう!
尚喜(しょうき) ・住所 〒141-0022 東京都品川区東五反田2丁目4−12 ・電話番号 03-3442-4771 ・営業時間/定休日 平日:(ランチタイム)11:30〜13:00(夜)17:30〜23:00、土曜日:17:30〜23:00/日曜日 ※営業時間は変動する場合がございます
郷土料理には地酒も合わせて楽しみたいですよね♪ 今回の取材は「お酒が欲しい……」と何度も思ってしまう料理ばかり。
今年から、テイクアウトや宅配を始める飲食店さんも多くあり、お伺いしたお店も新しい対応に追われながらも、各地の料理を届けたいと努力されている方々ばかりでした。
お家で、お店で、日本全国のおいしい料理を味わえる喜びを感じましょう!
※記事中の店舗情報は2020年9月下旬時点の内容です。店舗の営業時間、提供内容は変更となる場合がありますのでご了承ください。
(取材:つるたちかこ 編集:鬼頭佳代/ノオト)