ラーメン激戦区・大井町で食べたい5軒
品川エリアのラーメン激戦区、大井町。王道の中華そばから人気の家系や、あっさり系、また一味違う変わり種までさまざまなジャンルのラーメン店が軒を連ねます。今回は、こだわりの一杯を提供するラーメン店5軒をご紹介します。(2019.5.15公開、2023.4.18更新)
1. 伝統の味を守り続ける、昭和28年創業の老舗「中華そば 永楽」
最初に紹介するのは、JR大井町駅東口を出てすぐ、東小路飲食店街の入口近くにある「中華そば 永楽」。昭和28年創業の老舗中華料理店です。
創業者の孫が3代目店主を務める同店。元気いっぱいでフレンドリーな接客は、「アットホームな雰囲気で、また来たくなる」と常連さんから好評です。
特徴は、みじん切りの焦がしねぎがたっぷり入った濃厚なスープ、もちもちの平打ち麺、特製たれに漬けたチャーシュー。定番の「ラーメン」(650円)は、たっぷりのもやしと煮玉子をトッピングした、コスパ抜群のメニューです。
人気は、焦がしねぎと香味油を用いたあんを、ツルッとした皮で包んだワンタンが入った「ワンタンメン」(800円)。そのほか、もやしやニラ、ニンジン、豚肉など具だくさんのあんをかけた「もやしそば」(850円)、「チャーシューメン」(1,100円)なども。
毎朝仕込んでいる「餃子」(500円)は、パリッとした食感と優しい味付けのあんが楽しめます。名物「チャーハン」(850円)は、卵をふんだんに使い、ふんわりしっとりとした食感に仕上げています。
「これからも伝統の味を守り続け、お客さまを大切にしていきたい」とほほ笑む店主。下町情緒を感じる街の中華料理店は、一度訪れたら病みつきになること間違いなし。「もやしそば」や「チャーハン」などの炒めものは、平日14:00〜18:00、土日祝日14:30〜17:30の間は提供していないので、お店に行く際は注意してくださいね。
中華そば 永楽 ・住所 東京都品川区東大井5-3-2 ・電話番号 03-3471-8252 ・営業時間/定休日 火曜〜金曜11:30~22:00 土曜・日曜・祝日11:30~21:00/月曜・第3火曜
2. 麺・スープ・チャーシューの三味一体! 青竹平打ちの白河ラーメン「麺壱 吉兆」
おいしい中華そばが食べたい方におすすめなのが、平和小路飲食店街にある「麺壱 吉兆(めんいち きっちょう)」です。
福島県白河市のご当地グルメ「白河ラーメン」を提供する同店。2003年に戸越で開店し、2011年に大井町へ移転しました。店を切り盛りするのは、横浜の人気店「白河中華そば」で1年間修業した店主・木村吉之さんと弘美さんご夫婦。
青竹にまたがり、前後に移動することで麺を伸ばしていく「青竹打ち」という製法が特徴。数多くのお客さんをとりこにしてきた「中華そば」(700円)は、青竹平打ちのちぢれ麺と鶏ベースの醤油スープ、炭火焼きのチャーシューの3つが調和した逸品。自家製メンマとのり、なると、小松菜が丼に色を添えます。
白河ラーメンといえば、「ワンタン麺」(900円)も欠かせません。ツルッとした皮の食感を楽しむため、あえて具を少なめにしたワンタンは、醤油スープとの相性バッチリ。
そのほか、魚介ベースの「支那そば」や6枚のチャーシューがのった「焼豚(チャーシュー)麺」などの麺メニューも充実しています。
ランチタイムには、「そぼろご飯」か「ピリ辛納豆ご飯」をプラス100円でセット販売。チャーシューとメンマ、味付け玉子、刻みねぎがのった「炙り焼豚丼」(380円)や「餃子」(410円)などのサイドメニューも。
「こだわりの手打ち麺をぜひ一度食べてみてほしい」と吉之さん。ランチタイムにお腹いっぱい食すのもよし、仕事終わりに冷えたビールと食すのもよし。王道でありながら、オリジナリティーあふれる中華そばをぜひ一度ご賞味あれ。
麺壱 吉兆 ・住所 東京都品川区東大井5-6-6 ・電話番号 03-5460-3358 ・営業時間/定休日 水曜〜土曜11:30~14:30、17:30〜20:30 日曜・祝日11:30~14:30/月曜・火曜
3. ご飯との相性バツグン! 濃厚家系ラーメン「武術家」
ガツンと濃厚な一杯を楽しみたい方には、阪急大井町ガーデン方面、大井三ツ又商店街入口近くにある、家系ラーメン店「武術家」がおすすめ。
男女問わず多くのお客さんでにぎわう同店は、2011年開店。トッピング券やラーメン券が当たるくじが引ける毎月10日の「武術家の日」や毎年4月に行われるお得な特典が盛りだくさんの周年イベントなど、さまざまなサービスを実施しています。
水とコミガラ(背骨やアバラ骨などの豚ガラが混ざったもの)だけでつくる濃厚なスープ、家系御用達の「酒井製麺」の極太ストレート麺。その2つを組み合わせた「ラーメン」(並=680円)は、無料サービスのご飯と相性バツグン!
また、たっぷりのキャベツと煮玉子をトッピングした「特製ラーメン」(並=880円)や京都産の九条ねぎを使った「九条ねぎラーメン」、8:00〜11:00(日曜は7:00〜11:00)のみ販売する「朝ラー」(並=500円)なども用意。全メニューで、麺の硬さ・味の濃さ・油の量を調整できます。
「ラーメンのおいしさはもちろん、お客さまとのコミュニケーションも大切にしている」と店主の松本龍二さん。元気で気さくな店員さんが集まっているので、一見さんでも入りやすい雰囲気ですよ。
武術家 ・住所 東京都品川区大井1-50-14 ・電話番号 03-3774-0670 ・営業時間/定休日 月曜〜土曜8:00〜翌2:00 日曜7:00〜11:00/なし
4. あっさり好きならこのお店、正統派の塩ラーメン「麺屋 焔」
同じく大井三ツ又商店街の入口近くにある「麺屋 焔(えん)」では、あっさり系ラーメンを提供しています。
「昔はこってり系が好きでしたが、今はあっさり系の方が好きですね。純粋に自分がおいしいと思えるものをつくっています」と話すのは、店主の西川大輔さん。さまざまなラーメン店で経験を積んだ後、2013年に同店を開店しました。
「塩らぁめん」(750円)は、野菜と魚介を煮込んだ鶏ガラベースのスープと、ツルッとした食感の中細ストレート麺、バーナーで炙ったチャーシューが特徴。シンプルかつ洗練されたこのラーメンは、あっさりとしつつもコクがあり、女性客を中心に人気を博しています。
あっさり系醤油ラーメンが好きな方には、同じスープと具材を使った「醤油らぁめん」(750円)もおすすめです。味玉、めんま、岩のり(以上100円)、白髪ねぎ(150円)、ちゃーしゅー(250円)などのトッピングも用意しています。
細かく切ったチャーシューと水菜、ピリ辛のフライドガーリックをご飯にのせた「ちゃーしゅーご飯」(250円)は隠れた人気メニュー。またドリンクには、さっぱりとした飲み口でラーメンとの相性が良い「生びーる(はーとらんど)」と米焼酎「大石」で作った「和ハイボール」(以上600円)をそろえています。
麺屋 焔 ・住所 東京都品川区大井1-53-5 ・電話番号 03-5742-5789 ・営業時間/定休日 平日11:30~14:30、17:30~スープ切れまで 土曜・祝日11:30~スープ切れまで/日曜
5. 独特の味がクセになる、無添加の変わり種 「一杯の幸せ らーめん幸龍」
最後に紹介するのは、2007年創業のラーメン店「一杯の幸せ らーめん幸龍(こうりゅう)」。JR大井町駅中央口から徒歩5分、品川区役所の近くにあります。
同店を運営する株式会社クライチ代表の酒井邦幸さんは、ラーメン店だけでなくイタリアンや割烹(かっぽう)などでも修業した経験を持ちます。モットーは「一杯の幸せを一人ひとりのお客さまに届ける」。30種類以上の食材を使用した栄養満点のスープと、自家製の熟成醤油たれを使ったラーメンです。
「黒龍(こくりゅう)」(880円)は、とんこつ醤油スープに手づくりのマー油(焦がしにんにく油)を合わせた絶品メニュー。クリーミーなのにパンチの効いたスープに中太のちぢれ麺がよく絡み、クセになるお客さんが続出しています。
「赤虎(あかとら)」(950円)は、自家製の辛味たれにとんこつスープを合わせたつけ麺。ピリ辛のつけ汁に中太の平打ち麺を絡めていただきます。
そのほか、鶏と香味野菜、果物、魚のだしなどを煮込んだ中華そば「青龍(せいりゅう)」(850円)や、西大井の姉妹店「麺屋 龍の家族」の人気メニュー「黒虎つけ麺」(950円)、冷やし中華やみそラーメンなど季節限定商品も。
バーナーで炙ったチャーシューとねぎをご飯の上にのせた「焼豚(チャーシュー)めし」やメンマ・焼豚・半熟玉子の「三品盛」、缶ビール・味付け玉子半分・メンマ2人前の「おつまみセット」などのサイドメニューも充実していますよ。
「『いらっしゃいませ』から『ありがとうございました』まで、ご満足いただけるお店づくりをしています。化学調味料不使用で毎日でも食べられるラーメンなので、一人でも多くの方に召し上がっていただければ」と酒井さん。味・健康・接客の全てを大切にする同店へ、ぜひ足を運んでみては。
一杯の幸せ らーめん幸龍 ・住所 東京都品川区大井1-20-29上野ビル1階 ・電話番号 03-6417-1117 ・営業時間/定休日 火、水、 木、日曜 11:00~23:00 月、金、土曜 11:00~24:00/不定休
それぞれのお店のこだわりが光るラーメンの数々。大井町に訪れた際には、ぜひお好みの一杯を見つけてみてはいかがでしょうか。
取材・文:野阪拓海(ノオト) 編集:松尾奈々絵(ノオト)
(2019.5.15公開、2023.4.18更新)