品川区の「お店の味」をおうちで再現!
レストランのテイクアウトやお取り寄せメニューが充実してきた昨今。せっかくならできる限りお店の味を再現して、おうちでも本格的な料理を味わいたいですよね。
そこで、今回はお取り寄せやテイクアウトメニューを展開している品川区内のお店のみなさんに、自宅でお店の味を楽しむコツをお伺いしてきました。(2020.06.25)
1. 燻製鴨ローストのステーキも動画つきでラクラク!「燻製kitchen」(大井町・五反田)
五反田、大井町と品川区内に2店舗を構える「燻製(くんせい)kitchen」。店名の通り、前菜からメイン料理、お酒まで自家製の燻製料理が味わえます。
この春スタートしたテイクアウトサービスでは、新メニューが登場。その一つが、燻製の香りをつけた魚介濃厚スープに燻製鴨と燻製半熟玉子をトッピングした「燻製つけ麺」(850円)。さらに、燻製レモン汁やゴマ油も、お好みでかけてみましょう。
燻製トマトと燻製ココナッツミルクを使用し、お好みで燻製ココナッツオイルを白いごはんにかけていただく「燻製チキンカレー」(850円)をはじめ、お酒のおつまみだけではない燻製料理の世界が広がっています。
もちろん、テイクアウトメニューも展開。「燻製晩酌セット」(900円)は、燻製した豆腐やミニトマト、ポン酢漬けモッツァレラチーズなどまさに燻製尽くし。カラフルなおつまみがセットになっていて、まさしく晩酌のお供にぴったりです。
そして、テイクアウトメニューの中で特に人気なのが「燻製鴨ロースト」(750円)。シェフがしっかりとスジを取って下処理し、塩や胡椒、ガーリックオイルで下味をつけ、燻製・低温調理しパックにつめられた鴨肉が販売されています。
そのままカットしても食べられますが、おすすめは塊のまま両面を焼くこと。まず、お肉を常温に戻し、縮まらないよう皮目に格子状の切り込みを入れ、フライパンで皮目から焼き、裏面も同様に焼いていくと、ふっくらジューシーになるそうです。または、皮目だけをフライパンで焼いてから、200度のオーブンで5分加熱する方法も。
あとはお好みの厚さに肉をカット。味付けは塩や山椒、ワサビなど和風でもいいですし、ベリー系やタマネギの赤ワインソースを自作して洋風にするのもおすすめなんだとか。
皮目はパリッと、中はふっくらジューシーで旨味たっぷりな鴨肉は、燻製の豊かな香りが鼻をくすぐります。ボルドー系の赤ワインと相性抜群。
詳しい作り方は動画でも紹介されていますので、参考にしてみてください。
さらに、お酒好きの方なら「燻製ハイボール」と「燻製ジントニック」の作成キット(1パック2杯分各500円)もおすすめ。
冷やしたグラスに氷を入れ、リキュール30mlを注いで180mlのトニックウォーターまたは炭酸水で割り、最後にキットに入っているレモンやライムを添えたら完成です。
ご自宅で、新感覚の燻製料理やドリンクに舌鼓を打ってみては?
燻製kitchen 五反田店 ・住所 東京都品川区西五反田2-6-1 石塚ビルB1 ・電話番号 050-3467-0645 ・営業時間/定休日 17:00~23:30(テイクアウト14:00〜22:00)/不定休 https://gahz200.gorp.jp/
2. お店カレーが再現できるスパイスキットを販売!「curry but curry」(旗の台)
2019年12月、旗の台駅からすぐ近くにオープンしたカレーとお酒が楽しめるお店「curry but curry(カリバカリー)」。
スイーツやソフトドリンク、クラフトビール、クラフトジンなどもそろい、食事だけでなくカフェやちょっとした飲み屋としても楽しめるようになっています。
同店を運営するのは、バンド活動もしているオーナーの西山達朗さん、西山さんがアルバイト時代に出会った店長の奈良仁さん、そしてアパレル出身で店舗グッズのデザインや服飾関係を担当するスタッフのターチさんです。
“spice curry & share the culture”をコンセプトに、お客さん参加型の店舗イベントも行いつつ、3人それぞれの好きな分野を生かして運営をしています。
多くのカレー店を渡り歩いて研究したという西山さんが作るカレーは、小麦粉不使用で油も少なめの胃もたれしないルーが特徴。スパイスから調合し、パクチーの根や玉ねぎの皮を使用したベジブロスを出汁に使ったカレーソースという本格派です。
「バターチキンカレー」(テイクアウト900円)は、ベジブロスやココナッツミルクですっきりとした味わいに仕上げた一品。
「牛すじカレー」(テイクアウト900円)は、牛すじを下茹でして余分な油を落とし3時間ほど煮込んだカレーで、牛肉のうま味とスパイスの香り高さを存分に味わうことができます。「ガッツリ食べたいという人には、牛カツのトッピングがおすすめ」と西山さん。
ちなみにテイクアウト用のカレーはレンジで温めた時にスパイスの味が飛ばないよう、こだわりの容器を使用。ルーの容器は蓋を開けて、ごはんの容器は乾燥しないよう蓋をしたままで温められ、さらに持ち運びやすい作りになっています。
自宅でも出来立てのカレーを食べてほしいという想いから、オリジナルブレンドの「スパイスセット」(800円)も販売中。小袋に入ったホールスパイスと銀袋に入ったパウダースパイス、ホールトマト缶、チキンカレーのレシピがセットになっており、肉や野菜などの食材をそろえれば、自宅でお店の味を再現できます。
詳しいレシピは購入してからのお楽しみですが、香り豊かなカレーに仕上げるために、食材を炒める前のコツがあるのだとか。
それは、鍋にスパイスが浸かる程度の油を入れ、ホールスパイスがぷっくり膨れるまで弱火で5分程度加熱する「テンパリング」をしっかり行うこと。スパイスの香りが引き立ち、油にもその香りが移ります。
あとは仕上げに、アチャール(インドの酢漬け料理)のような野菜の漬物やパクチーを添えるのもおすすめ。お米を炊く際は水を1割減らして炊くと、カレーに合う硬さに仕上がるそうです。
curry but curry ・住所 東京都品川区旗の台2-6-10 ・電話番号 03-6312-1121 ・営業時間/定休日 11:00~14:00、18:00〜24:00/不定休 https://www.instagram.com/currybutcurry/?hl=ja
3. 飽きのこないソースが決め手! 冷凍グラタンが9種そろう「ちいさなフライパン」(武蔵小山)
武蔵小山エリアに店を構えて30年の洋食店「ちいさなフライパン」。25種類以上展開する自慢のグラタンをはじめ、ハンバーグやステーキ、ポークステーキやローストチキン、手作りデザートなどフレンチ出身のオーナーシェフ・大友茂樹さんが手がけるこだわりの洋食が味わえます。
「家でも簡単においしいグラタンを召し上がってほしい」という大友さんの想いで生まれた冷凍グラタンとドリアは、マイナス40度の特殊な冷凍庫で瞬間冷凍することによりお店の味をキープしています。食べる時は、凍ったままラップをふんわりかけて500wのレンジで、8分(1個につき)加熱するだけ。
グラタンに使用するホワイトソースは、生クリームを使用せず、バターは牛乳1リットルに対して10gのみで、塩分も控えめ。まろやかながらあっさりした後味が特徴です。しっかり下味をつけているので、食材そのもののうま味が生き、全体としてバランスの取れた満足感のある味わいになっています。
人気の「シーフードグラタン」(800円)は、大ぶりなエビやズワイガニ、白身魚、ホタテと食べ応えも抜群です。
そして「エビドリア」(600円)をはじめとしたドリアにもこだわりが。それは一般的なバターライスではなく、デミグラスソースとケチャップとパプリカを入れたオリジナルのライスを使用すること。コクがありつつも甘さ控えめな飽きのこない味わいに仕上げています。
「グラタンやドリアを自宅でより一層おいしく味わうなら、野菜トッピングもおすすめ」と大友さん。グラタンを冷凍のまま6分加熱し、一旦取り出して好きな野菜をトッピングし再び2分ほど加熱。さらに、温めたオーブントースターで2〜3分焼くと焼き目もつき、香ばしくいただけます。お好みでバケットやワインなどを合わせるのもいいですね。
ちなみに、店舗では同じく武蔵小山にある「こみねべーかりー」さんのバケットをグラタンセットとしてお出ししているそうですので、こちらをゲットすればより一層お店の味に近づくかも?
ちいさなフライパン ・住所 東京都品川区小山3-24-5 ・電話番号 03-5702-6587 ・営業時間/定休日 11:30〜15:00(ラストオーダー14:30)、17:00〜22:00(ラストオーダー21:00)/月曜日 http://www.chiisana-furaipan.jp/
お店の味に近づくために、ちょっとしたアイデアや工夫を紹介してきました。シェフたちのアドバイスを参考に、おうちごはんをより一層充実させましょう。
※記事中の店舗情報は2020年6月25日時点の内容です。店舗の営業時間、提供内容は変更となる場合がありますのでご了承ください。
取材・文:中森りほ 編集:鬼頭佳代(ノオト) ※価格はすべて税込