春こそ行きたい!品川区内のパン屋さん5選
だんだん暖かくなり、お散歩にちょうどいい季節になってきました。今日は、おいしいパン屋さんでお好みのパンを買って、公園でのんびりしてみてはいかがでしょう。今回は品川区内のおすすめパン屋さんをご紹介します。(2019.4.14)
1. 心温まる優しい味が魅力の「いのパン店」(北品川)
北品川駅・新馬場駅から徒歩6分ほど。かわいらしいイノシシの看板が目印の「いのパン店」があります。「旧姓が猪川だったのと、亥(いのしし)年生まれなのでこの店名にしました」と話すのは店長の鹿野美由紀さん。
「子供の頃からスタジオジブリ作品の『魔女の宅急便』が大好きで、主人公のキキが居候していたパン屋さんを見て、今の仕事を目指しました」と鹿野さん。木の温もりを感じる店内では、焼きたてパンの香りとともにお客さんの笑みがこぼれています。
店頭に並ぶのは、パン種からこだわってつくる60種類ほどのパンです。北品川はかつて品川宿と呼ばれていたエリア。こちらの「旅人のパン」(1/4カット248円)は、サワー種を使ったライ麦パンにカシューナッツやクルミ、白と黒のイチジク、オレンジピール、がぎっしり入った栄養満点の一品です。
お客さんの声を大切にしているのも「いのパン店」の特徴です。卵たっぷりの生地にバターと砂糖をのせて焼いたブリオッシュ・シュクレの名前は「にこにこパン」(172円)。バターを絞る穴を顔型にしたところ、子どもたちに喜ばれたことから、商品が生まれました。
店内にはイートインスペースが4席あり、トーストメニューやドリンクをゆったり味わえます。水を使わず牛乳とヨーグルトだけで仕上げた芳醇な味わいの角食パンに、バターと遠藤製餡の甘さひかえめの有機あんをたっぷりのせた「あんバタートースト」(302円)は女性に人気。お散歩ついでにふらりと立ち寄ってみては。
いのパン店 ・住所 東京都品川区東品川1-29-1 ・電話番号 03-3474-1118 ・営業時間 火曜〜金曜 9:00~18:00 土曜 10:00~17:00/月曜・日曜・祝日定休
2. 国産米100%使用のグルテンフリーの米粉パンが自慢の「米魂」(戸越)
小麦アレルギーだけどパンが食べたい人でも安心していただけるのが、戸越駅より徒歩5分ほど、戸越銀座商店街にある米粉パンがウリの「グルテンフリー 田んぼのパン工房 米魂(べいこん)」です。
パン職人歴20年以上の代表・富室毅(とみむろたけし)さんが手がける米粉(こめこ)を使用したパンは、グルテンフリー製品技術の第一人者である大塚せつ子さんが技術指導、プロデュースしたもの。
国産米100%の米粉と白神こだま酵母を使用して焼き上げたパンは、もっちり&しっとりとした食感で、小麦のパンとは少し違った優しい風味が魅力です。
人気は和風な味わいのおやき3種。しっかり味のついた「野沢菜」(237円)、たまり醤油香る自家製「きんぴら」(237円)、大ぶりで食べ応えのあるやわらかな豚の「角煮」(280円)が入っていて、米粉の生地のおいしさが引き立っています。
こちらの「キューブ プレーン」(130円)も米粉パンの魅力がつまったメニュー。ほかにも、6種のハーブにドライトマトを練り込みチーズをトッピングした「キューブ イタリアンハーブ」(194円)や、ドライイチジクに紅茶が香る「キューブ フィグ&アールグレイ」(194円)もあります。
また米粉パン以外にも、小麦を使ったパンも常備。体に優しくておいしいパンを買って、戸越銀座商店街を食べ歩きしてみては。
グルテンフリー 田んぼのパン工房 米魂 ・住所 東京都品川区戸越2-6-3 ・電話番号 03-3787-4776 ・営業時間 9:00~20:00/木曜定休
3. ボリューム満点のあんぱんが名物「こみねべーかりー」(武蔵小山)
武蔵小山の老舗パン屋といえば、約50年の歴史を誇る「こみねべーかりー」。武蔵小山駅から武蔵小山商店街PALMを進んで、徒歩8分ほどの場所にあります。
名物はなんといっても、あんこたっぷりのあんぱん。一般的なあんぱんの3倍ほどのあんこが入った「つぶあんぱん」や「こしあんぱん」は、多いときには、1日1000個も売れるそう。このほか、「林檎あんぱん」「粒しろあんぱん」(以上、118円)などあんぱんだけでも10種類ほどが店頭に並びます。
春のおすすめは季節限定の「桜あんぱん」(151円)。桜の花びらの形に焼き上げられたパン生地の中には、色合いも香りも春らしい桜あんがたっぷり入っています。
現在の店主である小嶺忠さんのお父さんが始めた「こみねべーかりー」は、開店当初サンドウィッチがメインのお店でした。その後、「お財布にやさしく、主婦の味方になるパンをつくろう」と、あんこたっぷりのあんぱんを販売するようになったそう。
長年通う常連さんも多く、昔懐かしい「コーヒーサンド」(237円)や「シベリア」(172円)も人気。お手頃価格でお客さん思いなパン屋さんで、名物あんぱんをチェックしてみては。
こみねべーかりー ・住所 東京都品川区荏原3-5-11 ・電話番号 03-3783-2068 ・営業時間 7:00〜20:00/年中無休
4. 【閉店】「ネモベーカリー」で修業した店主が手がける無添加パン「ottoパン」(荏原町)
※「otto(オット)パン」は、2020年に閉店しました。
東急大井町線荏原町駅より徒歩2分、緑道沿いの一角にかわいらしい食パンマークが目を引くパン屋「otto(オット)パン」があります。ottoはイタリア語で数字の8という意味。漢数字の「八」には末広がりの意味があること、言葉の響きがかわいらしいことからこの店名をつけたのだそう。
店主の木内俊弘さんは五反田の「Panetteria ARIETTA」でパンづくりを学び、武蔵小山にある根本孝幸さんの店「nemoベーカリー」にて修業。2010秋、独立し「ottoパン」を開業しました。
約3畳のこぢんまりとした店内には、毎日45種類ほどのパンがずらり。パンは「自分が安心して食べられるもの、毎日食べても飽きないラインアップを心がけています」と木内さんが言うように、体にやさしい無添加にこだわったものばかりです。「アレルギーのある方でも安心して食べられるように」と、商品プレートにも砂糖・乳製品の使用有無などを記載しています。
使用する小麦は北海道産「春よ恋100%」「北ほなみ」を中心に、三重県産「あやひかり」、北米産、ヨーロッパ産などを厳選し、8〜9種類の小麦粉を自身で調合。塩はモンゴル産岩塩、砂糖は沖縄産洗双糖、酵母は白神山地のこだま酵母を中心にした自家製天然酵母を使うこだわりです。
人気No.1は、自家製カスタードクリームをふわふわの生地で包んだ「クリームパン」(216円)。バニラエッセンスではなくバニラビーンズを使うことで、香りが強く、上品な甘さのカスタードクリームに仕上がっています。
香り高いアールグレイ紅茶の茶葉を練りこんだ「紅茶のパンドミ」(313円)もおすすめ。2種類のオリーブをトッピングした「フォカッチャ オリーブ」(205円)は、ワインなどと合わせて、おつまみとしてもおいしくいただける一品です。
ほかにも、「松の実パン」(237円)など、珍しい食材を使った遊び心のあるパンも。厳選したアカシアはちみつを練りこんだほんのり甘い生地に、松の実の香ばしさが相性抜群です。お店の前の緑道にはベンチもあるので、買い物やお散歩の休憩がてら訪れるのにぴったり。
ottoパン ・住所 東京都品川区中延5-9-10-107 ・電話番号 03-5498-0255 ・営業時間 10:00~18:00/月曜・第2、4火曜定休
5. 広々としたイートインスペースで焼きたてパンを!「Yummy Bakery」(立会川)
ゆっくりと焼きたてパンを店内で味わいたいなら、立会川駅からほど近い大井競馬場通り沿いにある「Yummy Bakery(ヤミーベーカリー)」へ。2015年12月末にオープンしたお店です。
店舗の1階はパンの焼き場とパンやドリンクの販売スペース、2階は約20席の広々としたイートインスペースになっています。購入したパンをすぐに食べられるほか、小さなキッズスペースやチャイルドシートも完備しているので、お子様連れでもゆったりとした時間を過ごせます。
店主はこの道18年になる三橋健さん。「ありきたりなメニューではなく、他にはないようなオリジナルのパンづくりを心がけています」と言う通り、店頭には国産小麦100%でつくったさまざまなタイプのパンが、毎日35〜40種類ほど並びます。
「どんなおかずにも合う、朝でも夜でも毎日食べたられる食パン」をコンセプトにした「ヤミーブレッド」(216円)は、三橋さんこだわりの一品。
北海道産「キタノカオリ」をメインに独自で小麦粉をブレンドし、塩はパキスタンの岩塩「ベトナムの海塩」、油脂はトランスファットフリーなオーガニックショートニングを使用。砂糖や乳製品は一切使わず、低温長時間発酵することで、外はしっかりとしていながらも中はフワフワの食感、小麦本来のうま味や甘さが感じられる食パンに仕上がっています。
リュスティックと呼ばれる軽めのフランスパンに甘みを抑えたつぶあん、無塩のよつばバターをたっぷり挟んだ「あんバター」(248円)も人気メニュー。同じくリュスティックに豚肩ロースハム、新鮮なトマトやスライスオニオン、レタスを挟み、バルサミコ酢とマスタードでアクセントを加えた「豚肩ロースハムのバルサミコオース」(410円)も食べ応え抜群です。
Yummy Bakery ・住所 東京都品川区南大井1-8-3浜川ハイツ1階 ・電話番号 090-4810-8383 ・営業時間 11:00~19:00/日曜定休+不定休
おいしいだけでなく、使用する材料にまでこだわったり、手の届きやすいリーズナブルな価格帯で販売したりと、お客さん思いで魅力的なパン屋がそろう品川区。
春の陽気とパンの良い香りに誘われて、近所のパン屋さんへふらり出かけてみてはいかがでしょうか。 (取材・文:中森りほ 編集:松尾奈々絵)
※価格は全て税込(掲載情報は2019.4.14公開時の情報です)