CHIISAKATTA ONNA(小さかった女)
お昼どきになると、近所の人も遠方からの客も吸い寄せられるように集まる。西小山で長く親しまれているカレー店「CHIISAKATTA ONNA(小さかった女)」。2014年の開業以来、いつしか“スパイスカレーの名店”として名を馳せるようになりましたが「出発点は意外にも洋食寄りのビストロ風メニューでした」と語るのは店主の小助川さん。
カレーへの転換は、ある日知人から受け取ったスパイスがきっかけでした。最初は洋食の延長で「洋風カレー」を作っていたものの、スパイスを試行錯誤するうちに、独自の味わいが生まれていきます。たまたま時期が大阪での「スパイスカレー」ブームと重なっていたため、トレンドを追ったわけではない独創的な味が、結果として東京のスパイスカレー好きを惹きつけることになりました。
店主の小助川さんは芸術系の学校で感性を磨いた経歴をもち、店の内装は電気配線以外ほとんどを自ら手作りしたといいます。木の質感や古道具を取り入れたしつらえには、細部まで行き届いた美意識が感じられ、訪れるたびに少しずつ変化しているのもこの店の楽しみのひとつ。「変化がないと自分が退屈してしまう」と語る小助川さんの言葉どおり、内装もメニューも定期的に手を入れて、常に新しい顔を見せています。
看板メニューの「あいがけカレー(チキン&キーマ)」(1,500円)は、柔らかなチキンの旨味と、肉の凝縮感が楽しめるキーマが一度に味わえる贅沢な一皿。スープ、キャベツのマリネ、ドリンクが付いた満足度の高いセットで、フライドオニオンやカスリメティといったトッピングで風味の変化を楽しめるのもこの店ならでは。
ここ数年でレシピは大きく変化し、かつてはシャープで強めのスパイス感や辛さが前面に出ていたのに対し、現在は「週に一回は食べたい」と思える持続性のあるやさしい味わいを目指しているといいます。
もっと軽く済ませたい日の選択肢として「グリーンサラダライス」(1,150円)もあり、シャキッとした野菜とさっぱりした味付けで、カレーの重さが気になるときにもぴったり。ドリンクはセットで付くので、食後にゆっくりと余韻に浸ることもできます。
店内の手作り感あふれる空間と、常に変化するメニュー構成は、何度来ても新しい発見を与えてくれます。スパイスの刺激だけではない、食べ続けられるやさしさを備えた一皿を求める人に、ぜひ足を運んでほしい店です。
(2025.10.10「西小山 ひとりでも入りやすい グルメ散歩」より一部抜粋 https://shinagawa-kanko.or.jp/featured/nishikoyama_food/ )
CHIISAKATTA ONNA(小さかった女)
- 住所
- 〒142-0062 東京都品川区小山5-25-14 カーサファイブ 1階
- 交通アクセス
- 東急目黒線 西小山駅 徒歩4分
- 営業時間・定休日
- 昼の部:11:30-15:00/夜の部:17:00-20:00
定休日:月(不定休のため営業カレンダーはInstagramをご確認ください) - 電話番号
- 03-6887-2292
- スポットURL
- https://www.instagram.com/chiisakattaonna/
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