cuisson Lucca(キュイソン ルカ)

まっすぐでやさしい味わいの焼菓子店
西小山駅

スペシャリテのガレットブルトンヌ

西小山の街角にある、フランス菓子の香りが届く小さな焼菓子店「cuisson Lucca(キュイソン ルカ)」。店主の野澤さんはかつてサラリーマンをしていたという異色の経歴の持ち主で、脱サラ後に製菓の世界へ踏み出しました。

選んだ学びの場はル・コルドン・ブルー。フランス菓子専門だからではなく、「現場で早く役立つ技術を短期で学びたかった」と短期集中コースを選んだのだそうです。結果的にクラスでは男性は野澤さんただ一人、周りはマダムたち。フランス語がほとんどの講師に囲まれ、フランス郷土菓子や高度なレシピを次々と学ぶ過程で、フランス菓子の奥深さと美しさに魅せられていきました。

cuisson Luccaの仕事哲学はとにかく「焼きたてをそのまま届けること」。修行時代に見た効率重視の大量生産—冷凍して少しずつ解凍・販売するやり方—を目にしたとき、「焼きたての香りや食感が失われるのは惜しい」と感じたのが原点です。

その思いから保存料を使わず、冷凍せずに必要な分だけをその都度焼いて出す、という方針を貫いています。少量生産は効率が下がるため生菓子との両立は難しいと判断し、結果的に焼菓子に専念する道を選んだといいます。

スペシャリテはガレット・ブルトンヌと、冬季限定のシュトーレン。ガレットは厚みと火入れにこだわりがあり、外側はこんがり香ばしく、中心はわずかに白みの残るギリギリの火加減で仕上げます。そうすることでバターの香りが最大限に引き立ち、口の中でサクサクほろほろに崩れる独特の食感を生み出しています。

シュトーレンは伝統を大切にした手仕事そのもの。10種のナッツとドライフルーツをブランデーに漬け込み、約2か月かけてじっくりと寝かせ、毎日ひっくり返して熟成させます。マジパンを包み、澄ましバターにどっぷり浸してから砂糖をまぶし、さらに2週間寝かせるという手間ひまをかけた一品で、13年目の昨冬は350本以上を売り上げるほどの人気を誇りました(予約は随時受け付け、店頭での前金制)。

店頭のショーケースには、焼菓子のほかにタイミング次第でカットケーキやシフォンケーキが並ぶこともあり、訪れるたびに選ぶ楽しさがあります。また、焼菓子は贈答用のラッピングにも対応しています。

日によっては焼き上がり時間を問い合わせて訪れる常連客も多く、朝一番で並ぶフレッシュな香りを目的に来店する人が絶えません。

(2025.10.10「西小山 ひとりでも入りやすい グルメ散歩」より一部抜粋 https://shinagawa-kanko.or.jp/featured/nishikoyama_food/

cuisson Lucca(キュイソン ルカ)


住所
〒142-0062 東京都品川区小山5-25-10 平岡マンション1C

交通アクセス
東急目黒線 西小山駅 徒歩4分

営業時間・定休日
10:00〜20:00(商品がなくなり次第閉店)
定休日:日・月

電話番号
03-6421-5535

スポットURL
https://www.instagram.com/cuissonlucca/

マップ
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