一汁おにぎり 一粒万福

具材選びも楽しい、ふんわり大きなおにぎり店
西小山駅

オーナーの早川さん

「一汁おにぎり 一粒万福」がオープンしてから2年が過ぎようとしている。モンゴルに1店舗を構え、11月には台湾での開業が予定されている。日本の“おにぎり文化”を世界に広げようと、オーナーの早川さんは忙しく駆け回っている。だがその歩みは、決して突発的なものではなく、幼少からの習慣、会社員としての経験、そして地元への想いが積み重なって、今のかたちが生まれた。

ピアノ少女だった早川さんは、12歳まで毎日12時間もの練習に打ち込み、今の彼女の仕事につながる「没頭する力」が育まれた。大学を機に上京し、大手製造メーカーへ就職したが、慌ただしい日常の中である日帰省した際に、見慣れた故郷の田んぼを眺めたとき、思わず涙が溢れた。当たり前だと思っていた景色を「守りたい」と想った瞬間だったという。

その感情が起業の原動力となり、早川さんは脱サラを決意。飲食店での修行に身を置き、経験を積む中で、おにぎりにとって最も大切なのはやはり「米」だと考えた彼女は、京都の老舗米問屋・八代目儀兵衛と手を取り合うことを選ぶ。単に高品質というだけでなく、米の背景にある生産者の思い、流通のあり方、そして“冷めてもおいしい”というテイクアウト需要に応える品種・ブレンドの追求など向いている方向性が合致した。

店では「一汁(味噌汁)とおにぎりのセット」を基本コンセプトに、日本の家庭料理の温かさを軸に、季節の具材など多数のメニューを展開。単一の具材や2種組み合わせなど、選ぶ楽しさがあり毎日通っても飽きない。ふんわりと握られたおにぎりは、お米の粒をひとつひとつしっかりと感じられる。

もちろん、おにぎりは1個からでも注文可能。テイクアウトや各種フードデリバリー、予約注文にも対応している。

早川さんの行動原理は明快だ。「一度没頭したら、それ以外は見えなくなる」。この姿勢が創業から今に至るまでの原動力であり、5年で30店舗という目標設定にも表れている。今後、目に見えるかたちでどれだけの“万福”が世界へ広がっていくか、目が離せない。

(2025.10.10「西小山 ひとりでも入りやすい グルメ散歩」より一部抜粋 https://shinagawa-kanko.or.jp/featured/nishikoyama_food/

一汁おにぎり 一粒万福


住所
〒142-0062 東京都品川区小山6-6-14

交通アクセス
東急目黒線 西小山駅 徒歩3分

営業時間・定休日
8:00〜17:00(店内ラストオーダー16:30)※お米が無くなり次第終了

電話番号
03-6824-7860

スポットURL
https://ichiryu-manpuku.com/

マップ
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