品川区発の地ビールやサイダー、おすすめ夏ドリンク
暑い夏に欲しくなる、つめた~い飲み物!品川エリアのご当地サイダーや夏らしいレモネード、ノンアルコールのカクテルとして注目される「モクテル」で夏をさわやかに過ごしませんか?地域で醸造するクラフトビールや旬の果物を使ったサワーも見逃せません。子どもから大人まで、暑さを忘れてひと休みできるひんやりドリンクをご紹介します。(2022.7.22)
1. 昭和を思い出すシンプルで素朴な味わい「東海道品川宿サイダー」(新馬場)
全国各地に広がる、地域の特色を活かしたご当地サイダー。品川区内でも販売されているのをご存じですか? 2021年11月に誕生したばかりの「東海道品川宿サイダー」は、北品川から南大井まで旧東海道沿いのエリアで飲むことができるご当地サイダーです。
京急線・新馬場駅近くの北馬場参通り沿いに店を構える「大塚酒店」をはじめ、「ゲストハウス品川宿」、「zakka+cafe La capi(ラ・カピ)」(以上、北品川1)、「KAIDO books&coffee」(北品川2)、「茶箱」(南品川2)など9店で販売しています。
企画したのは、2022年1月に閉店した「クロモンカフェ」店主の薄葉聖子さん。「サイダーを片手に歩けば、何気ない商店街の散歩も楽しくなるはず」という思いつきが誕生のきっかけになりました。
ラベルには、北品川商店街のフラッグを手がけた経験のあるTAIYO GRAFFITIさんのイラストが描かれています。飲み終わった瓶は自宅のインテリアとしても楽しめるかわいらしさ。このイラストもサイダー企画のきっかけのひとつだそうです。
製造は、薄葉さんがファンだという「スワンサイダー」などを販売する友桝飲料(佐賀県)が担当。「さまざまな味のご当地サイダーがある中で、昭和初期を思い出すようなシンプルで素朴な味わいを目指した」と薄葉さん。すっきりとした甘さと強めの炭酸が特徴です。
価格は1本330ml入りで300円。ギフトバッグ付きの3本セット(1,000円)や「専用グラス」(500円)も販売します。
今回伺った大塚酒店では、店主の大塚明朗さんが「薄葉さんの熱意に共感して、取り扱いを決めた。品川を盛り上げる手助けができれば」と笑顔を見せてくれました。
同店では、毎週土曜日のお昼ごろから夕方まで、薄葉さんを中心に活動している「クロモンサイダー部」の方々による店頭販売も。
「暑い夏にバツグンの爽快感。『自宅で焼酎を割るのに最適!』という声もあり、幅広い年代に愛されている」と同部部長の岩本望さん。商店街散策のお供に、自宅での晩酌やおやつ作りに、1本いかがでしょうか。
大塚酒店 ・住所 東京都品川区北品川2丁目18-1 ・電話番号 03-3471-1340 ・営業時間/定休日 10:30~20:30/日曜日 ・URL https://www.instagram.com/shinagawa_cider/
2. 自家製ひんやりドリンク&スイーツ「Chilling Coffee&Bake」(旗の台)
東急線・旗の台駅南口を出て踏切を渡ると、線路沿いに見えるカフェ「Chilling Coffee&Bake(チリング コーヒー アンド ベイク)」。2021年4月のオープン以来、店主の軽部涼さんが生み出す手作りスイーツやコーヒーを求めて、幅広い層のお客さんがやってきます。
同店では、コーヒーが苦手なお客さんのためにも自家製シロップで作るドリンクやモクテル(ノンアルコールのカクテル)をそろえているそう。暑い時期の一押しは、「自家製レモネード」(500円)。
国産レモンとローズマリーを使う果肉たっぷりのシロップを炭酸で割った、見た目にも涼しげな一杯。レモンのすっぱさと炭酸の爽快感がたまりません。
夏季(5~9月)限定のドリンクも登場。コーヒーに炭酸水(トニックウォーター)を加えた「エスプレッソトニック」(500円)は、レモンやグレープフルーツ、ライム、オレンジといった4種類のかんきつ類と、オールスパイスやカルダモン、クローブの3種類のスパイスをブレンドしたトニックウォーターを使います。
「自家製モスコミュール」(520円)は、国産しょうがと三温糖を煮込んだシロップにライムを加え、炭酸で割った爽やかなノンアルコールドリンクです。
より一層、涼しさを楽しみたい方には、ドリンクと一緒にひんやりスイーツもオススメ!
栃木県産のブランド卵「那須御養卵」で作った自家製の黄色味がかった濃厚バニラアイスに、グアテマラとエチオピア産の深いりコーヒー豆から抽出したエスプレッソをかける「アフォガード」(店内限定、550円)。イタリア菓子であるビスコッティが添えられており、食感のアクセントを楽しめます。
「季節感を大切にしたメニューづくりをしているので、暑い日には涼みに来てほしい」と軽部さん。夏を感じながら素敵な時間を過ごせそうですね。
Chilling Coffee&Bake ・住所 東京都品川区旗の台5丁目6-10 YGフラッグ 1F ・営業時間/定休日 10:00〜17:00/月曜日・火曜日 ・URL https://www.instagram.com/chilling_coffeeandbake/
3. 中延育ちの本格ブリティッシュエール「Ikari Jyouzou」(中延)
東急池上線・荏原中延駅から徒歩1分、飲食店や住宅が立ち並ぶ路地を進むと「Ikari Jyouzou(イカリ醸造)」が見えてきます。本格的なブリティッシュエールが楽しめるマイクロブルワリー(小規模な醸造所)です。
オーナーのガース・ロバーツさんはイギリス出身。1998年に目黒通り沿いにイングリッシュパブ「目黒タバーン」を開店し、2014年には中延にビール工房「MT Craft Brewery(エムティ クラフト ブルワリー)」を開設。パブで提供するクラフトビールを自ら作り始めました。
ところが、新型コロナウイルス感染症の影響でパブの売り上げが激減し、「目黒タバーン」は2020年8月に惜しまれながら閉店。工房は同年9月から屋号を変えてビールの卸売と店頭でのテイクアウト販売を始めました。
工房の一角には立ち飲みスペースもあり、仕事帰りなどに軽く飲むこともできます。提供するクラフトビールは3タイプで全7種。日替わりで2タップを用意します。
店名を冠する「Ikari Noir(イカリノアール)」(アルコール度数6%)は、少しペッパーが効いたポータータイプのビールで、見た目よりも軽い飲み口が特徴です。
「Nakanobu Challenger(ナカノブチャレンジャー)」(アルコール度数5〜6%)は中延に由来するペールエール。ティーのような香りのホップとフローラルな香りのホップをブレンドして使い、飲むと最後にスパイシーな香りがほのかに残るのが特徴とのこと。
ロバーツさん一押しは「Columbus(コロンバス)」(アルコール度数5%)。キャラメルのような香りが特徴で、イギリスで好まれる深い味わいのIPAです。
いずれも1カップ(350ml)=500円、1000ml=1,000円。1000mlのお持ち帰りには、煮沸した口の広い容器の持参が必要です。
「暑い日に飲むビールは最高だが、気温の上昇は醸造の天敵。発酵タンクを氷で冷やしながらがんばって醸造するので一杯飲みにきてほしい」とロバーツさん。仕事帰りの自分へのごほうびや、夏の休日をしめくくるひとときになりそうです。
Ikari Jyouzou ・住所 東京都品川区中延2-8-14 ・営業時間/定休日 18:00~20:00/火曜日 ・URL http://www.ikari-jyouzou.com/
4. スイカやトマトも! 生搾りフルーツサワー専門店「東京サワーリウム」(武蔵小山)
東急目黒線・武蔵小山駅前にある複合施設・パークシティ武蔵小山ザ モール。1階の飲食店エリアMUSAKO小路に店を構えるのがフルーツサワー専門店「東京サワーリウム」です。
店名は「サワー」と「アクアリウム」の造語で、内装にネオンカラーの照明を使うなど「水族館」をイメージ。店内には大きな苔玉が飾られています。
同店で提供する生搾りのフルーツサワーは全10種類。果汁と炭酸、焼酎のみのシンプルさで、果物本来の甘みを楽しめます。果物は契約農家からの産地直送を中心に、地元のフルーツ店「フレッシュひろき」(荏原3)からも一部仕入れています。
この夏のおすすめは、熊本県産のスイカを使った「スイカサワー」(700円)。グラスのふちに付けられた塩が、より一層おいしさを引き立てます。
定番の「レモンサワー」は香川県産の無農薬レモンを生搾り。皮まで安心して食べられるため、皮を削り入れて爽やかな香りを楽しめる工夫をしています。愛知県産のトマトを使う「トマトサワー」(以上600円)は、ゴロゴロとした果肉をつまみながら楽しめるドリンクです。
ノンアルコールのフルーツジュースとしても注文でき、子ども連れにも人気なのだそう。ジュースはテイクアウトに対応します。
最近はワイン(赤・白・スパークリング)にも力を入れる同店。フランス産を中心に常時10種類以上をそろえます。
おつまみは店主の山口剛史さんが経営するフランス料理店「銀座Les Bras(レブラ)」(中央区)でも提供している料理のほか「北海道モッツアレラといちごのカプレーゼ」や「太刀魚と桜えびの春巻き」(以上900円)などを用意。「専門店ならではのフレッシュなフルーツサワーをおいしい料理と一緒に楽しんで」と山口さん。水族館を思わせる店内で、のんびり過ごしてみませんか?
東京サワーリウム ・住所 東京都品川区小山3-15-1 ・営業時間/定休日 平日=17:00~23:00、土日祝=13:00~23:00/火曜日 ・URL https://www.instagram.com/tokyo_sourium/
5. 出来たてクラフトビールで乾杯! 「Far Yeast Tokyo Brewery&Grill」(五反田)
JR五反田駅から徒歩5分の場所にあるビアバー「Far Yeast Tokyo Brewery&Grill(ファー イースト トーキョー ブルワリー&グリル)」。山梨に本社工場を構えるクラフトビールブランドの都内直営店です。
ブルワリー「Far Yeast Brewing東京醸造所」を併設し、食事と共に出来たてのクラフトビールを楽しめます。
店内には22タップを設置し、同社ブランドの「馨和 KAGUA」や「Far Yeast」シリーズをはじめ、国内外のゲストビール、併設ブルワリーで製造する期間限定のオリジナルビールなどを提供します。
店長の富田浩嗣さんは「小規模な設備を活かし、自由な発想で実験的な期間限定ビールをつくっている」と話します。
この夏限定ビールの中でも、特に夏を感じられるという一杯が、同醸造所でつくる「ノスタルジーピルス」(800円〜、アルコール度数4.5%)。ヒノキや杉、白檀(びゃくだん)などのウッドチップを使い、森林や線香を思わせる和の香りに仕上げたピルスナーです。
「Far Yeast 東京ブロンド」(700円〜、アルコール度数5%)は、華やかなホップの香りと軽やかな飲みごたえが特徴のゴールデンエールで、暑い日にゴクゴク飲める一杯。
おつまみには、夏季(6~9月)限定の「麻辣(マーラー)海老ワンタン」(900円)も。ショウガと山椒が効いたシビ辛の餡と熱々のワンタン、プリプリ食感のエビが冷たいビールと相性バツグンです。
富田さんは「ビールはもちろん、食事にも力を入れているので、両方合わせて楽しんでほしい」と話します。
店内には、ボトルショップもあり、同社の缶・瓶ビールを中心に30種類以上を販売するほか、ネットでも購入できます。自宅で乾杯するのも楽しそうですね。
Far Yeast Tokyo Brewery&Grill ・住所 東京都品川区西五反田1-15-6 ・電話番号 03-6420-3978 ・営業時間/定休日 平日=11:30~15:00、17:00~23:00、土日祝=11:30~23:00 ・URL https://faryeast.com/
個性豊かなひんやりドリンクがずらり! どれも魅力たっぷりで迷ってしまいますね。暑い日々が続く今年の夏。熱中症には十分に気をつけながら、冷たいドリンクを求めて品川区内を散策してみませんか?
※記事中の施設・店舗情報は2022年6月下旬の内容です。営業時間や利用料金は変更となる場合がありますのでご了承ください。
(取材:西村重樹 編集:森夏紀/ノオト)
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