今日はケーキを買って帰ろう!品川区内の洋菓子の店5選
ケーキ屋さんのドアを開ける瞬間は、いつだって気分が上がります。誕生日や記念日といったお祝いごと、クリスマスなどの季節行事はもちろん、何てことない普通の日だってお気に入りのケーキがあれば特別な時間が過ごせそう。とっておきのケーキを楽しめる、品川区内の洋菓子店を5店紹介します。(2024.12.13)
1. アルザス地方の伝統焼き菓子・クグロフをいただく「ミニチュアガーデンカフェ」(旗の台)
東急池上線・旗の台駅から徒歩3分、昭和大学病院付属東病院の近くにある「ミニチュアガーデンカフェ」。2020年に中目黒で開業後、2024年9月に旗の台へ移転しました。
店主の垰本(たおもと)哲郎さんは「息子が障害を持っており、障害者の就労支援の場を作りたいと考えました。品川区は地元であり、支援してくれる友人や団体が多い点が移転の決め手になったんです」と話します。
フランスの北東部「アルザス」地方をテーマにした店内は、手塗りされた漆喰(しっくい)の白色を基調とした内装です。
ケーキがならぶショーケースのタイルは、品川区内に住むダウン症の子どもたちと一緒に貼ったのだとか。ドアの建具や木枠にはフランスなどから取り寄せたアンティーク品が使われているため、来店時にはぜひ注目して見てみてください。
お店の看板商品であるクグロフは、フランスのアルザス地方で親しまれている伝統的な焼き菓子です。写真の「クグロフ・バニラオランジュ」は、オレンジピールを包んで焼き上げたバターたっぷりのブリオッシュ生地に、バニラビーンズの香りゆたかなホワイトチョコレートがかかってます。
プレーンとアレンジしたクグロフの6 種類のフレーバーをご用意。そのほか、季節によって栗やカボチャ、抹茶味などの限定フレーバーも。
定番メニューであるモンブランも人気の一品。フォークを入れてみると、中からプリンが出てきました。見た目とは裏腹にシンプルな甘みで、また明日にでも食べたくなる味わい。パティシエの方は「日常に溶け込み、思わずリピートしたくなる味を目指しています」と話します。
店頭では、アルザス地方で作られるスフレンハイム焼きの陶器が購入できます。ぽってりとした厚みとカラフルな色合いが可愛らしい食器は、日々の食事に彩りを添えてくれるでしょう。お菓子や陶器を通して、アルザス地方の魅力を発見できるお店です。
ミニチュアガーデンカフェ ・住所 東京都品川区旗の台2-1-19 ・電話番号 03-6426-9998 ・営業時間 12:00〜19:00(ドリンクラストオーダー18:00) ・定休日 日曜・月曜・祝日 ・URL HP https://miniaturegardencafe.com/ Instagram https://www.instagram.com/miniaturegardencafe/
2. とっておきのオーダーメイドケーキでお祝い!ケーキ&デリ「Mista Corta」(北品川)
京急本線・北品川駅から徒歩5分ほど歩くと、「Mista Corta(ミスタコルタ)」が見えてきました。お客さまの希望に合わせて作るオーダーメイドケーキが人気のお店です。
ピンク色の屋根と、手書きの看板が目印。「いつもの食卓を最高にワクワクする食事体験に」というメッセージに心をつかまれ、いざ入店!
ケーキとお惣菜が並ぶショーケースは、思わず目移りしてしまうほど豊富なラインナップ。季節の野菜やフルーツをふんだんに使っています。
メニュー開発から調理までを一貫して担当する、店主の山本未沙登さん。前職はイタリアンの料理人兼パティシエとして、二足のわらじで活動していたそうです。
「料理とケーキ、どちらも好きで諦められず、独立しました。小さなデパ地下のように、子連れのお母さんが気軽に訪れることができるデリカテッセンでありたいです」と山本さん。スイーツと惣菜を同時に提供しているお店が少なかったため、自身のお店を持つ決断をしたそうです。
イタリアンの料理人かつ野菜ソムリエの山本さんが作るお惣菜。ケーキと一緒にテイクアウトしていくお客さんも多いのだとか。
旬の食材を使用したケーキやムース、プリンなど、季節に合わせて入れ替わるプチガトー。季節に合わせて約10種類を用意します。
一番人気のショートケーキは、定番のイチゴだけでなく旬のフルーツを使います。この日お店にならんでいたのは「シャインマスカットのショートケーキ」(580円)。ミルキーな生クリームとしっとり食感のスポンジケーキ、瑞々しいフルーツの調和が絶妙な一品。
「かぼちゃのベイクドチーズケーキ」(550円)は、濃厚な舌ざわりとかぼちゃのホクホク感がたまりません。上品で繊細な味わいなので、コンパクトに見えて満足度が高いケーキです。
大切な一日を華やかに彩る、オーダーメイドのホールケーキ。イメージに相違がないよう丁寧に打ち合わせを行い、心を込めて製作します。公式インスタグラムの写真を参考にカスタマイズしたり、お子さんが描いたイラストを再現したりと、世界に一つだけのケーキを楽しめますよ。
「一人でやっているので、お客様のご希望に対してスピード感を持って柔軟に動けることが強みです。リクエストがあれば、お気軽におっしゃってくださいね」と山本さん。
取材時もお客さんが訪れると「こんにちは」「ありがとうございます」としっかり目を合わせて挨拶し、お客さま一人ひとりと真摯に向き合う姿が印象的でした。特別な日も、いつもと変わらない一日も、そっと寄り添ってくれるあたたかさがMista Cortaさんの人気の理由かもしれません。
Mista Corta ミスタコルタ ・住所 東京都品川区北品川2丁目2−6GRACE RIVER shop2 ・電話番号 03-6260-0313 ・営業時間 11:00〜19:00 ・定休日 水曜・日曜(不定休あり) ・URL HP https://select-type.com/s/mistacorta Instagram https://www.instagram.com/mista.corta/ ※ホールケーキの予約はホームページのお問い合わせ、またはInstagramのDMから承ります
3. 一期一会を大切に、イチゴのケーキを味わう「Patisserie UN CINQ」(大森海岸)
京急本線・大森海岸駅から徒歩7分、「Patisserie UN CINQ(パティスリー アンサンク)」にやってきました。
2024年に開業10周年を迎えた同店。「大森は都会すぎず、下町情緒の残るエリアですね」と話すのは店主の木村憲通さん。老舗洋菓子店やホテルのパティシエを経験し、この店を開きました。
店内は、コンクリートと木の質感が共存するモダンな雰囲気です。
店名を冠した「アンサンク」は、見た目も味わいもイチゴの魅力がつまった一品。フランス語でUN(1)とCINQ(5)……つまり「イチゴ」にかかっていて、まさにお店を代表するケーキです。
お客さまとの一期一会を大切にしたいという思いが込められたケーキは、イチゴの甘酸っぱさが後を引く、特別な日にまた食べたくなるような味わいでした。
「モンテスマ」はフランス産のブランドチョコを使い、チョコ本来の味わいを損ねないようなるべくシンプルな工程で仕上げるそう。立体的な飾り付けが華やかです。
店内にはフィナンシェなどの焼き菓子も。誕生日や記念日などのちょっと贅沢をしたい日に、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
Patisserie UN CINQ ・住所 東京都品川区南大井3-13-14 1階 ・電話番号 03-6450-0593 ・営業時間 10:00〜17:00 ・定休日 火曜、水曜 ・URL https://www.instagram.com/patisserieuncinq
4. 季節のケーキをめしあがれ、ギフトショップも充実!「gicca IKEDAYAMA」(五反田)
JR山手線・目黒駅から徒歩8分、五反田駅からは徒歩9分の場所にある「gicca IKADAYAMA(ジッカ イケダヤマ)」。
1階はケーキやデリの販売、2階はレストラン・カフェ、3階はレンタルスペースとして利用できます。
今回は1階におじゃましました。まず目に入ってくるショップスペースでは、生活雑貨や食品など、ちょっとした手みやげにもぴったりなアイテムがならびます。
焼き菓子のギフトボックスは、送りたい相手に合わせて10〜15種類から好きなものを選べます。「何を選ぶか迷った時にはぜひお気軽にご相談ください」(ショップ担当・塚尾沙良さん)
ケーキは季節によってさまざまなものが登場します。今回いただいたのは、高知県の四万十和栗を使ったモンブランです。パティシエの水野雅治さんが生産地まで足を運び、収穫や出荷前の様子を見聞きしてインスピレーションを得たのだとか。
ナイフで切ってみると、上から和栗のペースト、生クリーム、栗の渋皮煮のペーストの3層構造になっていました。異なる素材の食感を楽しめるよう、和栗ペーストの上にはメレンゲを飾ります。
ちなみに、ケーキだけでなくデリの販売コーナーも。忙しい日々の中でもgiccaにふらっと立ち寄れば、ケーキやデリでパワーチャージができそうです。
gicca ・住所 東京都品川区東五反田5-1-1 OURA BLDG. ・電話番号 03-6450-4830 ・営業時間 1階=10:30~21:00、2階=11:30〜22:00 ・定休日 月曜(月曜が祝日の場合は火曜休み) ・URL https://gicca.jp/
5. 商店街で70年以上、地元の人たちに愛される「フランスヤ」(大井町)
大井町の駅前から徒歩5分ほど、大井三ツ又商店街にある「フランスヤ」。開業当時についてたずねると、「いつ創業年したか誰もわからない」という答えが!
店主・望月元博さんの祖父の代から営まれてきた同店は、もともと調理パンや菓子パンなどを販売するベーカリー「大井製パン」だったそう。「小学校の給食の食パンなども手掛け、職人さんなども雇って賑やかだったと聞いている」と望月さん。
1953年に店名が「フランスヤ」に変わり、父・将男さんの代からパンだけでなくケーキを作り始めました。
望月さん自身は大学卒業後、ホテルの洋菓子部門に勤めた後、この店で働き始めたといいます。平成元年にあたる1989年に店舗の建て直しを経て、現在の店構えになりました。
ショートケーキ(500円)やモンブラン(450円)、シュークリーム(250円)、プリン(300円)などが人気です。涼しくなるとババロアがならびます。
店内に2席ある椅子で食べていくお客さんも。「甘すぎずおいしいと、生クリームを褒められることが多いんですよ」と笑顔の望月さん。生クリームはオリジナルの配合で作っています。
「デコレーションケーキにも力を入れています。お子さんに楽しんでもらいたくて、動物の形にクリームを絞ることも。希望を聞いて作ることもできます」(望月さん)
注文が重なるクリスマスシーズンは、クリームで動物を作るのは難しいとのことですが、自慢の生クリームのデコレーションケーキが楽しめますよ。
「椅子に座って一息ついていくお客さんもいるし、生前家族が好きだったからと買いに来てくれる人もいる。1人でやっているので体がきついこともあるけど、今までと変わらず喜んでもらえたら」と望月さん。大井町の商店街の歴史も感じる同店に、ぜひ足を運んでみては。
フランスヤ ・住所 東京都品川区1-55-4 ・電話番号 03-3771-9546 ・営業時間 10:00~20:00 ・定休日 水曜、木曜
海外の雰囲気を感じるお店から昔ながらの商店街の一軒まで、5つの洋菓子店を紹介しました。日ごろのごほうびに、お友達や家族との楽しい時間に、ぜひ品川エリアのおいしいケーキを味わってみてくださいね。
※記事中の店舗情報は2024年11月の内容です。店舗の営業時間、提供内容は変更となる場合がありますのでご了承ください。
取材・文: 梶原たくま(ミニチュアガーデンカフェ、Patisserie UN CINQ、gicca IKEDAYAMA) 竹内美里(Mista Corta) 牛島奈津子(フランスヤ)
編集:森夏紀/ノオト
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