品川のワークショップ・おすすめ体験教室 5選
なにか新しい趣味を始めてみたいという時に、まずはワークショップなどで気軽に試してみるのはいかがですか? ものづくりを楽しんだり、茶道や座禅で心をほっと落ち着かせてみたり、今回は、品川区内のおすすめ体験スポットを5つご紹介。子どもと一緒に、親子で楽しめるスポットもありますよ。(2023.04.28公開)
1. テーブル席でおもてなしの心に触れる「抹茶カフェ&茶道教室 つなぐ」(西小山)
「茶道を習ってみたいけど敷居が高い」と思っている方も多いはず。そんな方におすすめなのが、東急目黒線の西小山駅から徒歩2分の場所にある「抹茶カフェ&茶道教室 つなぐ」です。
こちらでは「もっと気軽に茶道に触れてもらいたい」との思いから、テーブル席で茶道の基本的なお作法を学べる「イージー茶道」体験が随時開催されています。
体験の初めには、裏千家の茶道家である店主の長尾まきさんから、茶道の歴史や精神についての説明があります。その後は、「真(しん)・行(ぎょう)・草(そう)」のお辞儀を練習し、お茶を点てる前にお手本として先生の作法を見学します。
「茶道には細かな作法がたくさんありますが、全てはお茶をおいしく飲むために考えられたものなんです」と長尾さん。一連の作法の流れがなめらかで、気がついたら見とれていました。
茶道の楽しみのひとつが、和菓子。お茶席で出される和菓子にはその時期に合った名前(銘)がついており、この日は滋賀県の和菓子店「とも栄」から菓銘は「てふてふ」。春の野に蝶々が飛んでいる様を表現しています。
長尾さんのこだわりで、和菓子は毎月全国各地からその季節に合ったものを取り寄せているのだそう。
和菓子を食べ終えたら、実際に自分でお茶を点てていきます。どれも慣れない作法でしたが、抹茶を点てていると茶葉の香りがふわ〜と感じられ、心が穏やかに。
イメージしていたよりも苦味が少なく、お茶の甘味と深い旨味が口の中いっぱいに広がりました。以上で45分間の体験コースが終了。先生とのお話も楽しく、あっという間の時間でした。
ちなみに、こちらの教室では未就学児から参加可能な茶道教室も開講しています。本格的な習い事を始める前の機会として、気軽な大人一人での参加から親子での来店まで、こうした体験を活用してみるのもおすすめです。
・住所 〒142-0062 東京都品川区小山6-5−13 ・電話番号 03-6426-1605 ・営業時間 カフェ 12:00〜19:00、教室 9:00〜20:00 ・定休日 不定休 ・体験料金 テーブル茶道体験 2,000円(お抹茶・お菓子付き)など ※事前予約制 ・URL https://peraichi.com/landing_pages/view/withmaccha/
2. 割れた食器を美しく修復!金継ぎもできる陶芸教室「P&A pottery class」(大井町)
JR・東急線大井町駅から徒歩5分、木造アパートを改装したアーティストスタジオの中にある陶芸教室「P&A pottery class(ピーアンドエー ポッタリー クラス)」では、器づくりや金継ぎのワークショップを定期的に開催しています。
今回は金継ぎワークショップに参加しました。金継ぎとは、お皿の割れやヒビなどの破損部分を漆(うるし)によって接着し、金などの金属粉で装飾して仕上げる修復技法のこと。
あえて継ぎ目を金色で強調し、「景色」と呼んで楽しむ日本独自の美意識として、海外からも注目を集めています。その歴史は長く、なんと室町時代から行われていたんだとか!
こちらの教室では、漆の代わりに陶器用の樹脂接着剤を、金粉の代わりに真鍮(しんちゅう)粉を使用して、費用もお手頃に、2時間で仕上がる「現代版金継ぎ」を行っています。
まずは真っ二つに割れてしまったお皿の破片を接着剤で接着。乾くのを待ったら、表面をデザインナイフで削って平らにしていきます。
次にパテ剤で隙間を埋めていき、真鍮粉と合成樹脂塗料を混ぜ、割れ目に沿って隠すように筆でなぞっていくのですが、この時、継ぎ目ではない箇所に金が付かないように集中します……!
筆でなぞり終え、乾かしたら修復完了。慣れ親しんだ器が割れてしまいショックでしたが、新しい魅力を吹き込むことができました。 壊れたものをすぐに廃棄せず、繕って大切に使い続けられる技法として、金継ぎはSDGsの観点からも注目されています。
金継ぎした器はその日に持ち帰りが可能。電子レンジ、食洗機の使用はNGですが、食器用洗剤で手洗いはOKです。さっそく料理に使っていこうと思います。
P&A pottery classでは金継ぎ以外にも、手回しのろくろを使った「うつわ・オブジェづくり」やお子さんと一緒に参加できる「箸置きづくり」などのワークショップを随時開催しています。どちらも人気のため、気になる方は早めの予約がおすすめです。
P&A pottery class ・住所 〒140-0014 東京都品川区大井4-20−7 宝田スタジオ 1F ・営業日時 火曜・木曜 13:00〜17:00、土曜・日曜 10:00〜17:00(不定休・予約制) ・体験料金 簡単金継ぎ 4,500円、うつわ・オブジェづくり 5,000円、箸置きづくり 1,800円 など(事前予約制) ・URL https://www.panda-sensei.com/
3. おいしいコーヒーを飲みながらハンドメイド体験「PARK COFFEE」(大井町)
次にご紹介するのは、JR・東急線大井町駅近くにあるカフェ「PARK COFFEE(パークコーヒー)」。おいしいコーヒーを飲みながらハンドメイド体験ができるお店です。同店では「街に根ざした公園のようなコーヒーショップとなりたい」という思いから、古本市や苔テラリウム作り体験など年間を通じて多くのイベントが開催されています。
私が訪れた日には、東京や埼玉を中心にタイダイ染めアイテムを販売する「TEN tiedye work」のワークショップが行われていました。タイダイ染めは、縛り方や染料の塗り方によってさまざまな模様を表現できる絞り染めの技法。予想外の色合いや偶然生まれる模様を楽しめるのが魅力です。
タイダイ染めの種類は3種類。写真左から「うずまき染め」、「だんだん染め」、「まだら染め」です。今回はTシャツの「まだら染め」にチャレンジします。
タイダイ染めの肝となるのは色選び。悩んだ結果、せっかくなので準備していただいた染料を全て使うことに! タイダイ染めは手順がとても簡単なので失敗もしにくいそうで、 好きな色の染料を手に取ってTシャツに色をつけていく過程が楽しいです。
Tシャツ全体に染料をつけ終わると、縛って丸めた状態のまま家に持ち帰ります。5時間ほどたってから、ドキドキしながら作品を広げると、思わず「わーっ」と声が出てしまいました。こちらが完成したオリジナルのタイダイ染めTシャツです。
ワークショップがない日も、もちろんカフェは営業中。PARK COFFEEのコーヒー豆は、三軒茶屋の「OBSCURA COFFEE ROASTERS」が現地の農園で納得するまで選び抜いたもの。カフェではコーヒー豆の販売もしており、おうち時間のお供にもぴったりです。
また、5月20〜31日に開催される飲食イベント「エンジョイ大井町」に合わせ、同店では5月20、21日にマルシェが行われます! 大井町のコーヒーショップやワイン店、キッチンカーの出店のほか、ワークショップも実施予定です。気になる方はぜひ立ち寄ってみては。
PARK COFFEE ・住所 〒140-0014 東京都品川区大井1-8−3 ・電話番号 03-6754-4286 ・営業時間/定休日 10:00〜18:00(毎週水・金/第1、3土曜は 20:00 まで) ・URL https://www.parkcoffee-oimachi.com/
4. 早朝座禅と朝粥で、心も身体も整える「一心寺」(北品川)
京急本線新馬場駅北口から徒歩4分ほどの場所にある、真言宗智山派寺院の「一心寺(いっしんじ)」では、毎週木曜と日曜に約1時間の早朝座禅会が行われています。
座禅と聞いて、「少しでも動くと、棒で叩かれるかもしれない……!」と厳しい内容を想像していたのですが、お寺に着くと一心寺の副住職である玉井照雅(ショウガ)さんが笑顔で出迎えてくれたので、少しホッとしました。
座禅を始める前に塗香(ずこう)で体を清め、仏教では最も丁寧な礼拝の仕方である「五体投地三礼(ごたいとうちさんらい)」を行います。両手・両膝・額を地面に投げ伏して祈る動作を繰り返すうちに、徐々に身体が目覚めてきました。
次に柔らかな座布団の上にあぐらをかき、座禅を組みます。ゆっくりと目を閉じて、5分ほど静かに瞑想にふけっていると、玉井さんから呼吸法の説明がありました。
教えてもらった「阿字観(あじかん)呼吸法」は、鼻から吸った息を、「アー……」と発した声が途切れるまで口からゆっくりと吐き出すというもの。他人に合わせる必要はなく、自分のペースで発声します。
その後は、身体の中で丸い月を表した球体を膨らませるようなイメージで行う瞑想方法「月輪観(がちりんかん)」を行います。目を閉じてただ呼吸に集中していると、鳥のさえずりなど普段の生活では聞き逃している音に気づくことができました。
座禅の最初はじっとしているのが辛く、呼吸も浅かったのですが、さまざまな呼吸法を通して終盤には頭のモヤモヤが消え、心も身体もスッキリ!
「座禅をしている早朝の時間帯は、平日と休日でお寺周辺から聴こえてくる音が変わるんです。例えば、平日は車の音や出勤・通学する人たちの足音。休日なら散歩をする人の声などがよく聴こえてきますよ」と玉井さん。座禅の「ツウ」な楽しみ方を教えてもらいました。
ちなみに、座禅を体験する際は体を締めつけないゆったりとした服装がおすすめ。体験希望の場合は直接お寺に連絡するのではなく、近隣にある「ゲストハウス品川宿」の公式Twitterが窓口になっているので、お間違いのないように。
・住所 〒140-0001 東京都品川区北品川2-4-18 ・電話番号 03-3471-3911 ・参拝時間 9:00〜15:00 ・座禅体験 -日時:毎週木曜・日曜 7:30〜8:30 -体験料金:1000円(現地払い・現金のみ) ※事前予約制、各回先着3名まで -申し込み方法:参加希望者は、ゲストハウス品川宿のTwitterアカウント宛にダイレクトメッセージ(DM)でお申込みください。(一心寺では予約受付を行っておりません) https://twitter.com/Shukuba_Staff
5. 親子でものづくりを楽しむソーイング&造形教室「tema x hima」(旗の台)
最後に紹介するのは、「ミシンを持っていないから」とものづくりをあきらめている人にぴったりなソーイングスペース・造形教室「tema x hima テマヒマ」。東急線・旗の台駅から徒歩2分、商店街の近くに店を構えます。
2018年にオープンしたこちらのお店では、家庭用から職業用まで5種類のミシンを時間単位で貸し出しており、好きな時にソーイング(裁縫)が楽しめます。
「子育て中のお母さんたちにリフレッシュできる場所を提供したくて、ミシンの貸し出しを始めました。ソーイング未経験の方でも布を切るところから丁寧に教えますので、性別や年齢を問わず誰でも作りに来てください」と話すのは、店主の上田睦さん。
お客さんの中には、着物の生地をリメイクしてカバンを作ったり、洋服の修理をしたりと、さまざまな用途で利用している方がいるそうです。入園・入学の季節には、学校や幼稚園で使う袋物をつくる方も多いんだとか。
教室には常に上田さんがいらっしゃるので、制作中に「分からない! 失敗した!」といったことがあれば、いつでも聞くことができて安心です。
また、こちらでは週に2回、児童向けの造形教室(月額8,800円+諸経費)を開催。工作やお絵描きを中心にモノづくりの楽しさを体験できる内容となっております。
「モノを作る工程を実際に知ることで、モノを大切にする心を育てたい」と話す上田さん。そのため教室に参加する子どもたちは、図工だけではなく料理にもチャレンジ。前回はみんなで大豆ミートを作ったのだとか!
ゴールデンウィークのイベントとして、5月3日には「親子で作るボックスカーワークショップ」、4日には 母の日の贈り物としてパンチニードル刺繍の壁飾りを作るワークショップを開催。
「tema x hima テマヒマ」で、手間ひまかけたものづくりの楽しさにぜひ触れてみてくださいね。
tema x hima テマヒマ ・住所 〒142-0064 東京都品川区旗の台3-14-5-102 ・電話番号 03-6874-1036 ・営業時間 11:00〜19:00 ・営業日/定休日 月曜〜土曜(※子ども向け造形教室は毎週火曜・木曜・金曜)/水曜・日曜 ・料金 初回登録料 500円、フリー利用30分 500円、60分 1,000円、120分 1,800円、1日 3,000円、コーチング 1,000円(1人) ※ミシンは小学4年生から利用可能。児童造形教室のお問い合わせはHP(https://www.phantas.co/)より。
新年度の始まりや大型連休は、なにか新しいことをやってみる絶好のタイミング。ぜひ品川区内の体験スポットを訪れてみませんか? どの場所も事前予約が必要なので、事前のチェックをお忘れなく!
(取材・文=吉野舞 編集:森夏紀/ノオト)
※記事中の店舗情報は2023年4月中旬の内容です。店舗の営業時間、提供内容は変更となる場合がありますのでご了承ください。(2023.04.28)
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