焼肉激戦区・五反田でおすすめの5店
五反田の街は、実は焼き肉激戦区。芝浦の食肉市場が近く新鮮なお肉が手に入りやすいこともあり、数多くの焼き肉店が出店しています。今回は、ランチ、ディナー、1人、家族連れなど、多様なシーンで使える注目の5店をご紹介。夏の暑さに負けないよう、おいしい焼き肉でスタミナチャージしませんか?(2025.7.27公開)

1. 秘伝の生タレが味の決め手!五反田の地で創業50年「焼肉大山飯店 本店」

最初にご紹介するのは、JR山手線・五反田駅から徒歩3分の「焼肉大山飯店 本店」。ビルの2階に位置しています。
創業50年になる同店。店主を務めるのは3代目の江原拓也さんです。「店を始めた当初は五反田に焼き肉店が少なかったようで、当店は草分け的な存在だったと祖父から聞きました。3世代に渡って通ってくれている常連さんもいらっしゃるんですよ」と教えてくれました。

店内にはテーブル席のほか、個室の座敷席も用意。家族や親しい友人と焼き肉を楽しむにはぴったりなお店です。

今回いただいたのは「焼肉ランチ」(1,300円)。メインの牛ハラミは8〜9枚(100g)入っていて、食べ応え抜群! 白菜キムチと3種類のナムルは全て自家製で、白米が進むちょうど良い塩加減がたまりません。
中央にある「生タレ」は、複数の野菜をミキサーにかけて手作りしています。このタレを味わいに、同業の方々も多く訪れるのだそうです。

ディナータイムには、ディナータイムには、特選カルビ(150g=3,850円)や特上ハラミ、特上タン塩(以上、150g=4,400円)など、こだわりのお肉を用意しています。1皿の満足感が高く、見た目も華やかな人気メニューです。
仕入れの際はお肉の大きさや色合い、サシの入り方、水分量などを念入りに確認します。「業者の方とも50年来の付き合い。質の良いお肉を仕入れて、値段以上の満足感をお客さまに提供しています」(江原さん)

お肉はもちろん、生タレや、自家製キムチなどの副菜も全て江原さんが品質をチェックしています。「常連のお客さまには、タレの味やお肉のクオリティが下がるとすぐにバレちゃうんです。味見をして微調整を重ね、いつもおいしい状態で味わっていただけるようにしています」と江原さん。
老舗の焼き肉店でこだわり抜かれたお肉や生タレを、ぜひ味わってみてください。
焼肉大山飯店 本店 ・住所 東京都品川区西五反田1-11-9 司ビル2階 ・電話番号 03-3493-8786 ・営業時間 11:30〜翌4:00(日曜・祝日は翌3:00まで) ・定休日 1月1日 ・URL https://ohyamahanten.jp/sp/index.html
2. ジューシーな炙りロースや厚切りハラミをご賞味あれ「炭火焼肉ホルモン まるは」

五反田駅から徒歩5分、東五反田壱番街にある「炭火焼肉ホルモン まるは」。焼き肉店はもちろん、フレンチ、スペインバルなどでも経験を積んだ巴山顕宏さんが2017年にオープンしました。

芝浦の食肉市場に近いことや、東五反田壱番街の雰囲気を気に入ったことが出店場所の決め手になったそうです。
「オープン当初は宮城産の漢方和牛を使ったり、フレンチの手法を取り入れたりしながらコスパ重視でお肉を提供していましたが、お客さんが本当に求めているのはシンプルな焼き肉。現在はA5ランクの黒毛和牛を中心に、スタンダードな焼き肉に近づけています」と巴山さん。

まるはの人気メニューの1つが炙りロース(1,870円)。サシと赤みのバランスがいいお肉をレアな焼き加減で食べると、とにかく柔らかくてジューシー! すぐに焼けてしまうので、1枚ずつ網の上に乗せるのがおすすめです。

もう1つの人気メニューが特上ハラミ(1切れ=1,320円)です。サシがしっかり入った最高品質の国産ハラミを、ステーキのような厚切りで提供。噛みしめるたびにたっぷりの肉汁を味わえます。

「五反田の方たちは食の感度が高く、良い食事にしっかりとお金をかけるイメージ。これだけ焼き肉店がある中で選んでもらえるのは本当にありがたいです」と巴山さん。
お客さんに喜んでもらえる「その一口のために」をモットーに掲げる同店。変化を続けながら今日もおいしいお肉を届けています。
炭火焼肉ホルモン まるは ・住所 東京都品川区東五反田1-16-4 ・電話番号 03-5449-7287 ・営業時間 火曜〜金曜=17:30~23:00、土曜・日曜・祝日=16:00~23:00 ・定休日 月曜 ・URL https://www.instagram.com/maruha_gotanda/
3. あの“ふたご”の原点はここにあり「大阪焼肉・ホルモン ふたご 五反田本店」

全国に100店舗以上展開する人気焼き肉チェーン「大阪焼肉・ホルモン ふたご」。1号店は大阪ではなく、五反田にあることを知っていましたか?
大阪・鶴橋の「大衆焼肉居酒屋」スタイルを東京にも広めたいという思いで、創業者である双子の兄弟が開店した五反田本店。平日はオフィス街、休日は家族連れが集まる五反田に魅力を感じたのだそうです。2025年5月には15周年を迎えました。

店内はどこか懐かしく下町情緒を感じる雰囲気です。13坪のスペースには創業当時から使うテーブルが設置されています。

売上ナンバーワンの看板メニュー「ふたご盛り」(1,529円)は、「ホソ塩」(牛の小腸)、「ぶつ切りヘレ」(牛のヒレ)、「幻のハラミ」(豚の横隔膜)、「とまらないあご肉」(豚のあご肉)の4種を盛り合わせた一品。
豚一頭から少ししか取れない「幻のハラミ」をはじめ、柔らかく臭みのないジューシーなホルモンは、どれも一食の価値ありです。

「ふたご」では店員さんが一部メニューを焼いてくれるサービスがあるので、「ホルモンってどれくらい焼けばいいんだろう?」という心配も無用! ベストタイミングでいただけます。
店長の中村優斗さんは、「五反田本店は小規模な分、どのメニューも可能な限り店員が焼いて提供しています。お客さんと会話する機会が自然と増え、にぎやかで楽しい店舗ですね」と話します。

ほかにも、皿や卓上コンロからはみ出るほど大きな「名物!!黒毛和牛のはみ出るカルビ」(2,728円、会員価格=2,178円)など、上質かつインパクト大のメニューが盛りだくさん。

「私たちが目指すのは、『記憶に残る焼き肉』です。五反田にはたくさんの焼き肉店があり、どこもおいしいけれど、元気で温かい『ふたご』ならではの接客スタイルなら負けません!」と中村さん。
五反田で下町情緒を感じながら焼き肉を食べたいなら「ふたご」がぴったり。席数に限りがあるため、混み合う前の18時ごろが狙い目です。
大阪焼肉・ホルモン ふたご 五反田本店 ・住所 東京都品川区西五反田1丁目25-1 KANOビル1階 ・電話番号 03-5434-2515 ・営業時間 平日・土曜=17:00〜24:00(LO.23:30)、日曜・祝日=17:00〜23:30(LO.23:00) ・定休日 1月1日~1月3日 ・URL https://yakiniku-futago.com/tenpo/gotandahonten/
4. 韓国焼き肉をよりカジュアルに! 2号店が誕生「王豚足家 西五反田店」

西五反田1丁目交差点近くに店を構える「王豚足家(おうとんそくや) 西五反田店」。JR五反田駅前で創業30年を迎えた「王豚足家」の2号店です。この2店は徒歩5分ほどの距離にあります。
店長を務めるのは、本店オーナーの息子である巴山星河さん。コロナ禍をきっかけにテレビ局を退職して本店を手伝い始めました。
2号店オープンの経緯について「本店は席数の都合で、せっかく来てくれたお客さんをお断りしてしまうことがありました。近くに店を作ってそちらに案内できれば、より多くのお客さんを迎え入れられるし、売り上げも安定すると思ったんです」と巴山さん。

西五反田店は若い人が気軽に立ち寄りやすい雰囲気を意識。韓国のお店をイメージして、ネオンサインの装飾などを取り入れました。席数は1階に16席、2階に20席を設けます。
メニューの一部を新しく考案し、よりカジュアルな価格帯で楽しめる韓国料理を用意しています。

一番人気のメニューはサムギョプサル(1人前=1,650 円)。機械を使わず人の手でカットするお肉は、ジューシーなうまみが口に含んだ瞬間に広がり、脂の甘みをしっかりと味わえます。ごま油と塩を合わせた特製ダレとも相性抜群!

豚バラ肉とイイダコの「チュクミサムギョプサル」(2人前=2,500円)は、王豚足家特製ヤンニョムの味わいをとことん楽しめる一品。
店名にもなっている「王豚足」(小=1,320円)は豚の前足を数種類の漢方薬と水あめで煮込んだ定番メニューで、柔らかく食べやすいのが特徴です。

アットホームな店作りを心がけている同店。巴山さんは「お客さんと積極的に会話し、しゃがんで目線を合わせながら接客しています」と話します。
たくさんの料理をそろえる「王豚足家 西五反田店」で何を食べるか迷ってしまったときは、店員さんにおすすめを聞いてみてくださいね。
王豚足家 西五反田店 ・住所 東京都品川区西五反田8-1-1 ・電話番号 03-6910-4742 ・営業時間 平日=11:30〜14:30、17:00〜23:00、土曜・祝日・祝前日・祝後日=17:00~23:00 ・定休日 日曜 ・URL https://ohtonsokuya.com/
5. 新感覚の塩焼き肉、ガリを付け合わせて食べる「塩焼肉あぐら」

いつもとひと味違う焼き肉を楽しみたい時は、JR五反田駅から徒歩約4分の「塩焼肉あぐら」はいかがでしょうか?
2025年8月でオープン1周年を迎える同店では、ガリを付け合わせる塩味の焼き肉をメインに提供しています。

店内はカウンター席のみ。カップルやファミリー、仕事終わりのオフィスワーカー、外国人観光客などさまざまな方が訪れます。

お肉のラインナップは上赤身(1,760円)、ロース(2,948円)、上ハラミ(3,300円)、ハツ(968円)、シマチョウ(968円)、上レバー(1,430円)など。ユッケや上赤身、ロースは、太田牛や仙台牛などがメインです。
今回は人気メニューの「えんぴつ焼き」(1,408円)を注文しました。えんぴつとはリブロース芯の近くにある細長い形をした希少部位です。ご飯に合うように薄くスライスしているそう。
お肉は軽く炙ってややレアで食べるのがおすすめということで、さっそく焼いていきます!

いざ実食。肉質がきめ細やかで柔らかくて、感動するほど! 噛めば噛むほど赤身の旨みがじゅわっと口の中に広がりました。塩とニンニクのシンプルな味つけで、よりお肉の旨味が引き立っています。
付け合わせのガリはさわやかな甘味があり、一緒に食べると全体がすっきりとした味わいに。

「塩ユッケ」(1,980円)は、しば漬けがアクセントとなっていて酸味が効いた一品。ぶつ切りの新鮮なお肉の食感がしっかりと楽しめて、ご飯と一緒に食べるとよりおいしさが際立ちます。ビールやご飯や合うよう、同店のお肉の味付けはちょっと濃いめだそう。
ドリンクメニューのおすすめは、「ギッチギチに冷えた−5℃の瓶ビール中瓶」(825円)。マイナス5℃は瓶ビールがギリギリ凍らない温度だそうで、特に暑い夏の時期にぴったりですね!
店主の森巧大さんは、「今後もお客さんにおいしいと言ってもらえるような、妥協のない料理を提供していきたい」と話します。こだわりのお肉をガリと一緒に食べる新感覚の焼き肉、ぜひ味わってみてください。
塩焼肉あぐら ・住所 東京都品川区西五反田1-27-7 VORT五反田1階 ・電話番号 03-4362-5062 ・営業時間 平日=17:00~24:00、土曜・日曜・祝日=12:00~24:00 ・定休日 なし ・URL https://www.instagram.com/shioyakiniku_agura/
味の追求はもちろん、お客さんへのホスピタリティーにあふれた5店を紹介しました。五反田にはほかにも、個性豊かな焼き肉店がたくさん。お気に入りのお店を探してみてくださいね。
※記事中の店舗情報は2025年6月中旬の内容です。店舗の営業時間、提供内容は変更となる場合がありますのでご了承ください。(2025.7.27公開)
取材・文 梶原たくま(焼肉大山飯店 本店) 松井宏樹(炭火焼肉ホルモン まるは、王豚足家 西五反田店) 安光あずみ(大阪焼肉・ホルモン ふたご 五反田本店) アベユヅキ(塩焼肉あぐら)
編集 阿部夏美(ノオト)