五反田・大崎広小路で「今」食べたいラーメン4軒

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五反田駅, 大崎広小路駅

グルメ店がひしめく五反田や、五反田JPビルディング(旧ゆうぽうと)のオープンで注目の高まる大崎広小路エリアでは、個性豊かなラーメン店がそれぞれ自慢の味を日々追求しています。今回はこの数年にオープンした店を中心に、とっておきの一杯を味わえる4軒に伺いました。(2024.3.28)

  1. 新しい味と出合う! 日本酒とのペアリングにも注目「麺屋彩音-sign-」(サイン)

  2. 五反田駅西口から徒歩3分、2021年にオープンした「麺屋彩音-sign-」。こだわりのラーメンと日本酒が楽しめます。

    彩音 sign

    コンクリート打ちっ放しの店内をペンダントライトが照らし、カフェのような雰囲気。

    彩音 sign
    低温調理されたピンク色の豚が絶品!

    今回は「特製醤油ラーメンと日本酒(1杯)のペアリング」(1,750円、単品=1,300円)を注文しました。日本酒とラーメンの組み合わせという、新しいスタイルを体験してみます。

    きれいに盛り付けられたラーメンが着丼。12種類の醤油がブレンドされた「醤油だれ」は濃厚な味わい。スープがほどよく絡む細ストレート麺とも相性抜群です。

    彩音 sign

    低温調理の豚肉は、しっとりとした口当たりで旨味が凝縮されつつもさっぱりした後味。鶏肉は柔らかく、噛み締めるとぷりっとしたコラーゲンを感じることができます。

    ペアリングの日本酒「常山(福井)」(450円)はフルーティーながら日本酒感のある一品。濃厚な醤油ラーメンと合わせることで「大人のラーメン体験」を味わうことができました。

    彩音 sign

    オーナーの畠山さんは「レギュラーメニューの醤油・塩・油そばは、全部オススメ。最低3回は足を運んでください!」と笑顔で話してくれました。

    彩音 sign
    (写真提供=麺屋彩音-sign-)

    「月限定ラーメン」も同店の大きな魅力! これまで提供したメニューは、写真左から時計回りに「牛づくしの塩つけ麺」、「冷やし煮干し塩ラーメン」、「エソとあご煮干しの冷やし塩つけ麺」、「XO醬と香辣油のトマト担々麺」 などなど。

    日本酒も、ラーメンに合わせて相性バッチリの銘柄をセレクトしてくれます。日本酒好きは入り口の黒板にある日本酒リストを要チェック!

    「料理のファン」「店員(接客)のファン」「コンセプトのファン」といった3つのファンを大切にしているという同店。細かな心配りとセンスが光り、何度足を運んでも新しい発見がありそうです!

     

    麺屋彩音-sign-

    ・住所 〒141-0031 東京都品川区西五反田2丁目18-3 グレイス五反田1F
    ・営業時間 11:00~14:30  18:00~21:30(金曜は23:30まで)
    ・定休日 日曜
    ・URL
    Instagram https://www.instagram.com/menyasign/
    X https://twitter.com/MenyaSign

  3. 旨味の連鎖が押し寄せる! 東京みそらーめん「桜田みそら」

  4. 桜田みそら 

    五反田駅西口から徒歩5分。山手通り沿いで暖簾をかけているのが、みそらーめん専門店「桜田みそら」。平日の昼間は近隣のオフィスワーカーで混み合っています。

    桜田みそら 
    店名は「みそらーめん」の短縮形で、語呂の良さから命名

    代表の進藤翔太さんは「ど・みそ京橋本店」で4年半の修業後、2021年に友人の中島さんと「桜田みそら」を暖簾分けとしてオープンしました。

    桜田みそら 
    カウンターのみ10席の店内はモノトーンで落ち着いた雰囲気

    店頭の暖簾をくぐれば、スタイリッシュな空間に自然と味覚が研ぎ澄まされます。クールな内装とは対照的に進藤さん、中島さん含めたレギュラースタッフ3名で回す店内の雰囲気はフレンドリー。

    桜田みそら 
    見た目以上にボリュームたっぷり

    今回は一番人気の「特製みそこってりらーめん」(1,200円)をセレクト。濃厚みそスープの上にはシャキシャキもやしが豪快に盛られ、鮮やかなスイートコーンが彩りを添えます。もやしの山を守るように半熟煮卵とバラチャーシュー、そして風味豊かな有明産の海苔。

    麺を持ち上げるとスープから生味噌の香りが立ちのぼります。浅草開花楼特製の「中太縮れ麺」をすすれば、口内は風味豊かな味噌の香りとこってりとした背脂の甘みで満たされました。

    自家製醤油だれで3時間調理したバラチャーシューは、ほおばるとゆるりと解けていきました。朝取れのもやし、トロトロの半熟たまごをはさみつつ完食。

    圧倒的な旨味の秘密は、5種類の生味噌をブレンドした特製みそだれと、国内産の豚骨・鶏ガラ、かつお節・さば節・にぼしなどの食材をふんだんに使ったダブルスープ。ごま油+ピーナツ油ベースの香味油が味に深みを加えています。

    桜田みそら 
    残ったスープをライスにかけて海苔で巻いたり、半熟たまごと混ぜたりして食べる常連客も

    基本はこってりとした味噌スープですが、食券を渡す際に「油少なめ」と声をかけると気持ちよく対応してくれます。小盛ラーメン+黒烏龍茶をセットにした「レディースセット」(1,000円)も。子ども連れもウェルカムです。

    桜田みそら 
    中島さん(写真左)と進藤さん、2人は高校の同級生!

    「僕が一度食べて虜になった東京みそらーめんの味を食べにきてください!」と熱く語る進藤さん。スタイリッシュな空間で濃厚なラーメンが食べられる、フレンドリーなお店でした。

     

    桜田みそら

    ・住所 東京都品川区西五反田2ー30ー10セブンスターマンション五反田1F
    ・電話番号 070-8351-4595
    ・営業時間 火曜〜土曜=11:30~15:30、15:30~21:00/月曜・日曜・祝日=11:30~15:30
    ・定休日 不定休
    ・URL
    Instagram https://www.instagram.com/misora_sakurada
    X https://twitter.com/sakurada_misora

  5. 特製極太麺をつけ汁にイン! エビ好きが集まるつけ麺専門店「つけ麺GAKU」

  6. つけ麺GAKU

    五反田駅西口から徒歩5分、学研本社ビルの近くに店を構える「つけ麺GAKU」。

    つけ麺 GAKU

    オーナーの久保田岳さんは「かつて食べて感動した海老つけ麺を再現したい!」という思いから、2020年に馴染みのある五反田で同店を開きました。

    つけ麺GAKU

    店内はカウンターのみの14席。注文したのは、定番メニューの「EBIつけ麺」(1,000円)です。

    つけ麺GAKU
    粉砕したエビの粉が入ったつけ汁は赤みを帯びていますが、辛くはありません

    少し赤みがかったしょうゆ味のつけ汁は粘度が高く、おいしそうなエビの香りが適度に立っています。甲殻類からとった出汁特有のにおいも、このつけ汁はほとんど気になりません。その秘密を店長の高瀬浩二さんに聞くと、「エビの出汁を取る前に、しっかり油で加熱しているから臭みがないんです」とのこと。

    さっそく極太麺を熱々のつけ汁にイン! シャキッと冷えた麺とあつあつのつけ汁は、香川の讃岐うどんの「ひやあつ」を感じさせる小粋な組み合わせ。

    麺を温めた「あつ盛り」を注文できるか聞いたところ、水で冷やしてベストな状態になるよう製麺所にオーダーしているので対応できないとのこと。そこまでこだわっているから極太麺が適度なコシでおいしく食べられるのだと実感しました。

    つけ麺GAKU 

    浅草開花楼による特製極太麺は、全粒粉小麦粉を使用。もっちりしながらも適度なコシがある噛み心地。

    つけ麺GAKU

    店長の高瀬さんは笑顔が素敵なナイスガイ。「エビ好きな方なら絶対に癖になるつけ麺です!是非食べに来てください!」と語ってくれました。

     

    つけ麺GAKU

    ・住所 東京都品川区西五反田2-11-11 ヒルトップ五反田ハイツ 1F
    ・電話番号 03-6417-0121
    ・営業時間 月曜〜金曜=11:00~20:30、土曜・祝日=11:00~14:30
    ・定休日 日曜、不定休
    ・URL
    Instagram https://www.instagram.com/tsukemengaku_gotanda
    X https://twitter.com/Gaku45266796

  7. 「飲み干せるスープ」を追究! 和食料理人の技が光る「手打ち正麺 Hachimitsu (八光)」

  8. Hachimitsu 八光 

    最後に紹介するのは「手打ち正麺 Hachimitsu (八光)」。五反田駅西口から徒歩4分ほど、山手通り沿いのビル地下1階に店を構えます。

    Hachimitsu 八光 

    2023年にオープンした同店。お昼どきは近隣で働くオフィスワーカーでにぎわい、まさに五反田の働く胃袋をしっかりと支える存在です。

    Hachimitsu 八光 
    (写真提供=手打ち正麺 Hachimitsu (八光))

    白壁の店内にはカウンター9席とテーブル4席。エリック・クラプトンをBGMに、客席よりも一段高く設けられたオープンキッチンで手際良くラーメンが作られていきます。

    店主・吉田紀光さんは、和食料理人として25年を超える経験の持ち主。自身の飲食店を営みながら「いつかラーメンの店を持ちたい」と、5年以上前から自宅で麺の研究を重ねてきたそう。

    そんな折、コロナの流行で世間の状況が一変。今後の予測がつかない日々を過ごすなか、夢を前倒しで実現しようと心が決まりました。

    「それまでは『ラーメン店をリアルにやるなら60代くらいからかな』と思っていましたが、年をとった自分にどれだけの気力や体力があるか分からない。本当に店を開くなら今なんだと思ったんです」(吉田さん)

    Hachimitsu 八光 
    店内では製麺の様子が見られる(写真提供=手打ち正麺 Hachimitsu (八光))

    同店の大きな特徴の一つは、注文を受けてから手もみ・手打ちする自家製麺! 気の遠くなるような試行錯誤を続けた結果、現在は北海道産の小麦粉を使い、気候に合わせて加水率や塩の分量を調整。こうした地道な日々の研さんがラーメンの完成度に大きく関わるそう。

    「スープは煮干しや昆布で、飲み干せるように作っています。和食の出汁をひく感覚で、できるだけシンプルに。素材の味を生かしています」と吉田さん。

    Hachimitsu 八光 

    こうした職人技が積み重なった一杯、さっそくいただきましょう。

    「しなそば・白だし」(850円)のスープを一口飲むと、貝だしの滋味深さに驚きました。ホタテとアサリのふくよかなうまみが染み入ります。

    トッピングには、めずらしい貝の餡(あん)入りのワンタンも。茹であがりの食感にもこだわり、注文を受けてから手で包みます。

    麺にからむシャキシャキとした紫玉ネギの食感も楽しく、最後の一口まで幸せな食べ心地が続きました。

    Hachimitsu 八光 

    「しなそば・醤油」(850円)は、塩分控えめながらしっかりとしたうまみを感じる一杯。黄金色のやさしいスープは、こちらも最後まで飲み干せます。さらにボリュームを求める方には、豚バラ・肩ロース・鳥胸肉を大胆にトッピングする「肉そば」(各1,200円)なども。

    このほか、限定麺の「雲呑(わんたん)麺」(1,200円)は、遊び心を込めた一杯。エビをメインに据えてだしを引いたスープに、エビと貝の2種類のワンタンをトッピング。気になる方は早めの時間に来店するのが吉! 限定麺は今後も新しいメニューを考案していくそうです。

    Hachimitsu 八光 

    肩肘張らない「普段着のラーメン」を目指している吉田さん。オフィスワーカーから家族連れまでが行き交う五反田にぴったりのお店でした。仕事の合間に、休日の散歩がてらに、ぜひ立ち寄ってみては。

     

    手打ち正麺 Hachimitsu (八光)

    ・住所 東京都品川区西五反田1-33-10 サインタワー B1F
    ・電話番号 03-5487-5078
    ・営業時間 11:45〜15:00、17:30〜21:00
    ・定休日 日曜
    ・URL  https://www.instagram.com/hachimitsu2002/

    今回は各店が誇りを持って作り上げる、とっておきのラーメンを紹介しました。ほかにも五反田にはラーメンの名店・新店がたくさん。ぜひ街を歩き、自分にとってベストな一杯を見つけてみてください!

    ※記事中の店舗情報は2024年2月の内容です。店舗の営業時間、提供内容は変更となる場合がありますのでご了承ください。

    取材:フルカワアキラ(麺屋彩音-sign-/桜田みそら/つけ麺GAKU)、森夏紀(手打ち正麺 Hachimitsu 八光)
    編集:ノオト

     

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