中延・戸越・武蔵小山のランチ&カフェ
品川区内には、なんと100を超える商店街があります。今回は、魅力的なお店が集まる戸越、武蔵小山、中延エリアに注目。ランチやカフェ利用で立ち寄ったり、おみやげを買ったり、商店街散策におすすめのお店を紹介します。(2022.10.21公開、2024.9.10更新)
1. 地元の人に愛されるケーキ屋さん「菓子工房 石黒」(中延)
最初にご紹介するのは、中延商店街にお店を構える洋菓子店「菓子工房 石黒」。店主の橋本雄樹さんが妻と営業しています。1933年に創業し、1999年に雄樹さんが2代目としてお店を引き継いだそう。
「当店はかしこまったパティスリーではなく街のケーキ屋さんです」とお店の特徴をひとことで語る雄樹さん。地域の人を中心に、子どもからお年寄りまで幅広い年代の方が訪れるそう。仕事帰りに自分へのごほうびや、家族へのお土産で購入される方も多く来店するのだとか。
店内には焼き菓子とケーキ類が並び、奥にある窓からは厨房でケーキを作っている様子を眺めることができます。
ショーケースにはケーキがずらりと並び、常時20種類以上ラインナップされています。季節限定メニューもあり、どれにしようか迷ってしまいそう。会計は現金のみ。
しながわみやげにも登録されている「品川ちーず」(250円)は、北海道産の生乳と栃木県産の那須御養卵を使い、なめらかで濃厚な味わいのチーズタルト。冷凍で保存も利くため、遠方への贈り物に購入する方も多いそう。「電子レンジで500W20秒ほどで解凍すると、タルト生地がサクサクになっておいしいですよ」と雄樹さん。
お店の人気商品「ナポレオン」(写真左、450円)は毎朝焼き上げるサクサクのパイ生地を三段に挟んだ一品。上には北海道産のいちごにラズベリージャムを合わせ、酸味と甘味のバランスを調整しているそう。「ショートケーキ」(390円)は膨張剤不使用で、卵と砂糖、小麦粉とバターのみを使用し素材を生かしたシンプルな味わいです。
ちなみに、雄樹さんの好きなケーキはナポレオン。「出来たてを切り分けるときに出る、端っこのサクサクの部分が最高においしい」のだそう。職人しか味わえないので羨ましいですね!
また、9月中旬から11月中旬まで季節限定のケーキ「たぬき」(430円)は、このケーキ目当てに遠くから訪れる人もいるほどのファンが多い商品です。
体はココアスポンジに生チョコと生クリームを巻いたロールケーキ、頭はチョコバタークリーム、耳はアーモンドスライスで作られています。素朴でとってもかわいい!
地元の人に愛される地域密着型のケーキ屋さん。もちろんホールケーキも販売しているので記念日のお祝い事にも重宝します。自分へのご褒美に、誰かのお土産に、菓子工房 石黒のケーキは生活を鮮やかに彩ります。
菓子工房 石黒 ・住所 〒142-0053 東京都品川区中延3-7-9 ・電話番号 03-3781-5401 ・営業時間 10:30~19:00 ・定休日 火曜・水曜 ※臨時休業あり
2. 子育て中にみんなが集まれる場所に「TABBY'S CAFE togoshikoen」(戸越公園)
※TABBY’S CAFEは2024年7月末をもち閉店しました。2024.9.10)
戸越公園駅から徒歩5分ほど、青い屋根が目印の「TABBY’S CAFE(タビーズ カフェ) togoshikoen」は海沿いのカフェをイメージしたお店。2018年7月にオープンし、貴子さん(写真左)と理加さんの親子で営業しています。ひさしにはヨットのマストを使い、照明は実際に船に使われていたものなのだとか。
店内は木の柔らかい雰囲気を基調に、子ども連れでも入りやすいようゆとりのある空間づくりにこだわっているそう。イベントやワークショップの場としても活用されているのだとか。
ランチタイムはプレートメニュー、ディナータイムは定食メニューやお酒やおつまみを中心に提供しています。メニューはそれぞれテイクアウトが可能で、お昼にはお弁当の販売も。
店内奥には子どもが遊べるキッズスペースも用意されています。
「私自身も子育てをしていて、同じように子育て中の方が気軽にくつろげる店をコンセプトにしています。お客さん同士が交流したり情報交換したりと、地域のコミュニティスペースになったらいいですね」(理加さん)
ランチメニューは「ホットサンドイッチ+ポテト」(850円)、キーマカレーやコロッケなどメインを選べる「ごはんプレート」(1,150円)、「パスタ」(950円)の3種類。それぞれサラダとスープがセットで付き、+250円でドリンクも付けられます。
名物のコロッケはじゃがいもとニンジン、たまねぎ、和風に味付けしたひき肉をクリームベースで仕上げた一品です。割ると、じゅわっと肉汁がしみ出し、食べごたえ抜群!
「メニューは手作りにこだわり、安心して食べられる食材を吟味しています。お母さんの身体に負担のないよう脂質とカロリーはひかえめ、なおかつおいしく食事を楽しめる味付けを工夫しています」(理加さん)
夜メニューの提供は18時から。イチオシの「スパイス香るまかないカレー」(1,000円)はスパイシーでありながらトマトベースの味付けでやさしい味わいです。子どもでも食べられるよう、辛さは抑えているそう。
そのほか、焼き魚など和食を中心とした料理が用意されており、自分のスタイルに合わせてくつろぐことができます。
「開店当時は0歳だった赤ちゃんが、今では4歳になってお母さんとお店に来てくれるようになり、とても感慨深いです。子育ての合間や、商店街を歩き疲れたときに気軽に来てもらえれば」と理加さん。子どもたちの笑い声が響く明るい店内でほっと一休みしてはいかがでしょうか。
TABBY’S CAFE togoshikoen ・住所 東京都品川区戸越6-7-16 ・電話番号 なし ・営業時間 11:30~24:00 ・定休日 水曜 ・URL https://www.instagram.com/tabbys.cafe.togoshikoen/
3. 出来たてのごちそうおにぎりを気軽に「戸越屋 戸越銀座本店」(戸越銀座)
次に紹介するのは、戸越銀座商店街にある「米がおいしいおにぎり 戸越屋 戸越銀座本店」。都営浅草線・戸越駅から徒歩5分ほどです。
2020年5月にオープンした同店は、目の前で握りたてを提供するおにぎり専門店です。イートインはもちろんですが、利用者の6〜7割が持ち帰りで注文するほどテイクアウト需要が高いのが特徴なのだとか。
店内はカウンター席をメインに、テーブル席も用意しています。運営元のColdRiver株式会社広報・寒川紗里さんは「人にやさしいお店づくりをコンセプトに、車椅子の方でも使いやすいよう店内スペースを広くとっています」と話してくれました。
お店の人気商品は「卵黄+肉そぼろ」(写真右)。とろっとした卵黄醤油漬けに肉そぼろの塩気がマッチしてたまらないおいしさです。中にもたっぷり具が入っており、ごちそう感があって食べごたえ満点!
「明太マヨ+たらこ」(以上380円)は魚卵づくしでファンの多い商品なのだとか。少食の方に向けて、ほとんどのメニューは小さいサイズに変更することもできます。
ほかにも「しゃけ」(310円)といった定番メニューや、戸越銀座店限定の「とうもろこしバター醤油」(330円)など店舗限定メニューも。唐揚げと味噌汁、煮玉子と漬物が付いたセットメニューも用意されています。
戸越銀座店は他店舗に比べて、アルコールメニューの注文が多いそう。自信作の唐揚げ「戸越丸」(1つ=160円)と生ビールがセットになった「ビーからセット」(540円)は酒飲みにはありがたいコンビです。
「米は甘みと粘り気のある山形県産の『つや姫』、海苔は歯切れの良い有明産。塩は沖縄産の天然塩を使い、食材は徹底的に吟味しました」と寒川さん。
目の前で握ってくれて、見た目も楽しい戸越屋のおにぎり。散歩のお供にぴったりですね。
米がおいしいおにぎり 戸越屋 戸越銀座本店 ・住所 東京都品川区戸越2丁目5−3 ・電話番号 03-6426-1097 ・営業時間 11時〜21時(土曜・日曜・祝日は10時から) ・定休日 なし ・URL https://togoshiya.jp/
4. 【閉店】本場イタリアのパスタをカップで気軽に「Gigli(ジリ)」(武蔵小山)
※「Gigli(ジリ)武蔵小山」は、2022年12月に閉店しました。
10月1日、武蔵小山商店街パルムにグランドオープンした「Gigli(ジリ)武蔵小山」。
ボロネーゼ専門メーカーの「BIGOLI(ビゴリ)」のサブブランドとして誕生し、食べ歩きカップパスタを提供しています。
店名は、イタリア語で「百合の花」を意味し、同名のショートパスタにちなんで名付けたそう。
店内にはイートイン専用のカウンターを用意し、購入したカップパスタをその場で食べることができます。お店を運営するBIGOLI社長の石川潤治さんは「『フレッシュパスタ・トゥ・ゴー』をコンセプトに、イタリア本場の味をもっと気軽な形で味わってもらえるような店作りにこだわりました」と話します。
吊るされたすだれのように見えるのは、製麺された生パスタ。なんでも、イタリアの屋台では当たり前の光景なのだとか。コーラルグリーンのタイルもかわいいですね。
定番メニューのパスタ「オリジナル」(500円)は、肉多めのボロネーゼソースにもちもちの麺が絡んで、イタリアに行ったことがない筆者も「本場の味だ」と感じるおいしさでした。チーズは一皿ごとに削って提供するので香りもよく、ふわふわです。ワインが飲みたくなる味!
石川さんが「赤ワインがどんどん進む」という「イカスミパスタ」(790円)はイカ墨の苦味とニンニクの香りがマッチした本格派。思わず2杯目を頼みたくなります。
同店の特長は、何と言っても毎朝製麺機で作る生パスタ。小麦の風味が存分に味わえるもちもち食感で、食べて驚くお客さんも多いのだとか。持ち帰り調理用の生パスタとソースのミールキットも販売しています。
毎週土日は店頭でグラナパダーノチーズにパスタを絡めた「特製チーズパスタ」(500円)を提供しています。チーズの香りとパフォーマンスに足を止める人も多く見られました。
店長の葛井朝実さんは「イタリアのバルのような気軽な感じで、ワイン片手にパスタを楽しんでほしいですね。ぜひ本場の味を味わってください」と話してくれました。
商店街の食べ歩きにカジュアルな本場カップパスタ、新たなブームが来るかもしれません。
Gigli(ジリ)武蔵小山 ・住所 東京都品川区荏原3−7−5 ・電話番号 03-6451-3763 ・営業時間 11時〜19時 ・定休日 月曜 ・URL https://twitter.com/Gigli_JAPAN
5. 品川区の観光拠点「info&cafe SQUARE」(武蔵小山)
最後に紹介するのは、コミュニティスペース「info&cafe SQUARE」です。武蔵小山駅と戸越銀座駅のちょうど中間、スクエア荏原1階にある同店は、しながわ観光大使のシナモロールが目印になっています。今回の謎解きゲームのゴールでもあります。
同店は、観光案内所の機能を備えたコミュニティスペースで、店内は誰でも自由にくつろぐことができます。また、併設されたカフェではフードやドリンクを提供しており、受付では品川区のご当地マンホールを紹介する「マンホールカード」の配布もおこなっています。
壁には品川区オリジナルデザインの「シナモロール」のイラストがあしらわれています。北海道や大阪など、遠方から写真を撮りに来る人も多くいるそう。店長の平野恭子さんは「まだまだシナモンファンに情報が届いていないので、ぜひファンの方はいっしょに写真を撮ってSNS等で紹介してほしい」とのこと。
店内には品川区の観光パンフレットがずらりと並びます。きっと新たな品川区の魅力が見つけられるはず! 同店を会場に、区内の伝統工芸職人の集団・品川職人組とコラボレーションした、仏像彫り体験や表具作りなど伝統技術に親しめるイベントも開催しています。
カフェメニューのイチオシは「品川元気カレー」(700円)。和風ベースで豆や根菜が入っていて体にやさしい味わいです。付け合せも自家製にこだわっているそう。カレーの具材には、江戸時代に品川宿周辺で栽培されていたといわれる伝統野菜・品川蕪(かぶ)が入っているのも、こだわりのひとつ。
甘酸っぱい「はちみつレモンスカッシュ」(350円)は、疲れが取れて元気が出そうなおいしさ。ドリンクを注文すると、シナモンが描かれたオリジナルコースターがもらえます。
※オリジナルコースターは無くなり次第、配布終了となります。
平野さんは「大人も子どもも年齢問わず集まれて、ここに来ると元気が出るような空間にしていければ。少し離れた場所にある区内のお店の商品がここで手に入ったり、地域や地元の人とつながれたりするようなお店を目指したいです。観光やまち歩きで困ったら、ぜひ気軽にお立ち寄りください」と呼びかけます。
今後は品川区のお店とのコラボメニューを計画しているのだとか。商店街を歩き疲れたらぜひ「info&cafe SQUARE」に立ち寄ってみてくださいね。
info&cafe SQUARE ・住所 東京都品川区荏原4-5-28 スクエア荏原1F ・電話番号 03-3783-7200 ・営業時間 11時~18時(2023 年6月1日より) ・定休日 水曜 ・URL https://infoandcafesquare.jp/
商店街には、まだまだ魅力的なお店がたくさん! ぜひいろんなお店を訪れて、自分のお気に入りスポットを見つけてみてはいかがでしょうか?
※記事中の店舗情報は2022年10月中旬の内容です。店舗の営業時間、提供内容は変更となる場合がありますのでご了承ください。撮影時のみマスクを外していることがあります。
© 2022 SANRIO CO., LTD. APPROVAL NO. L634917
(取材執筆:神田匠 編集:森夏紀/ノオト)
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