品川にいらっしゃい! ニューオープン2023

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五反田駅, 中延駅, 下神明駅

2023年も品川区内に個性豊かなお店がたくさんオープンしました。個性的な専門店や惜しまれつつも閉店した地元店のカムバックなど、この1年でオープンした区内の飲食店を中心に5店舗を紹介します。(2023.12.23)

  1. フレンチのおいしさをテイクアウトで「Arbre」(五反田)

  2. Arbre アルブル

    JR五反田駅西口を出て、桜田通りから路地へ。桜並木の通り沿いにオープンしたのがArbreさんです。

    「お店の前に木がある物件を探していたんです」と笑顔で教えてくれたのは、店主の金子茂幸さん。フレンチレストランやデリでの修業を経て、2023年3月にこの場所でテイクアウト専門のお店をオープンさせました。

    「うちにはコレっていう定番メニューがないんです。仕入れた食材を見て、今週はこれだな! 今日はこれも作っちゃおう、と季節に合わせたデリをご提供しています。『今日は何があるかな?』と楽しみにしてもらえるとうれしいですね」と、金子さん。

    Arbre アルブル

    月替わりでソースが変わる「ローストチキン弁当」(950円)は、ぜひ食べてほしいメニュー。この日は、12時間かけて低温で火入れしたほろほろのローストチキンに、ほっかほかのクラムチャウダーソースをかけたお弁当でした。注文を受けてからアツアツのソースをかけてくれますよ。

    Arbre アルブル

    銅型で焼き上げる大人気の「カヌレ」(200円〜)は、外カリッ中じゅわぁ〜の美味スイーツ! プレーンの他に日替わりでアールグレイやトリュフなどの味も楽しめます。手土産にもぴったり。23年末には、カヌレの通販サイトもオープンしました。

    オープンは3月ですが、すでに近隣で働く人からお子さん連れのママさんまで、幅広いファンに愛されるお店になっているよう。一度食べれば虜になっちゃうArbreのフレンチデリとカヌレ、ぜひ一度お試しください。

    Arbre(アルブル)
    ・住所 東京都品川区西五反田2丁目18−3
    ・電話番号 03-5747-9710
    ・営業時間 11:00〜19:00
    ・定休日 日曜、不定休あり
    ・URL
    https://arbre0302.base.shop/
    https://www.instagram.com/arbre_gotanda/

  3. 心もお腹も満たされる厚焼きホットケーキ「ペドラブランカ」(戸越銀座)

  4. ペドラブランカ

    東急池上線・戸越銀座駅を降りて戸越銀座商店街を2分ほど進むと、コンクリートとガラスで囲まれたおしゃれな外観の「ペドラブランカ」が見えてきます。扉を開けると、ふわ〜っとやさしいホットケーキと芳醇なコーヒーの香りが漂ってきました。

    2009年から戸越銀座でカフェを運営していたペドラブランカは、物件の建て壊しにともない、2021年に惜しまれつつも閉店。近隣の宮前商店街で食べ歩き専門のテイクアウトショップを運営しながら、通販や百貨店催事などでも名物の厚焼きホットケーキの販売を続けてきました。

    ペドラブランカ
    店内のカウンターでは、テイクアウト用の「ペドラ焼き」(530円〜)も販売

    「いずれまたお店を構えるとしても、戸越は物件が少ないので難しいかな……とも考えていたんです。そんな中、たまたまよく通っていたカフェの場所が空き物件になっているのを見つけまして。一大決心をして、復活させました」と、当時の心境を教えてくれたのは、カフェ事業を運営する株式会社OWANの白石崇雄さん。21年の閉店以降も、またいつかお客様にできたてのホットケーキを提供したいという思いは変わらなかったそうです。

    ペドラブランカ
    店内で食べられる「米粉の焼き立てホットケーキとドリンクのセット」(1,580円〜)

    以前の店舗では小麦粉を使ったホットケーキを提供していましたが、食べ歩き専門店を運営する中でお客さんからの要望もあり、米粉を使ったグルテンフリーなホットケーキへとシフトしていったそう。

    使う米粉は、白石さんの実家がある新潟県魚沼産のコシヒカリ。新潟つながりで、店内には新潟市に製造場を構えるジェラート専門店「ハスキージェラート」も併設されています。こちらも宮前商店街から一緒にお引っ越ししてきたそう。

    HONSEN
    「季節のスープ(ホットケーキとドリンク、季節のスープセットで2,000円)」は、ホットケーキと一緒にいただくのも絶品!

    「今後も体がよろこぶものをお客様に提供したい」と語る白石さん。ぺドラブランカのホットケーキは、体だけでなく心も満たしてくれる、そんな味がしました。毎日がんばる自分へのご褒美に、お友達との大切な時間やパートナーさんとの街歩きのお供にもおすすめです。

    ペドラブランカ
    ・住所 東京都品川区平塚2丁目14−8
    ・営業時間 10:00〜18:00(焼き立てホットケーキは17:00ラストオーダー)
    ・定休日 なし
    ・URL https://pedrabranca-cafe.com/

  5. 3人のシェフが織りなすコース料理と極上ワインで優雅なひとときを「HONSEN」(北品川)

  6. HONSEN

    京急線・北品川駅を降りて、東海道沿いを歩いていくと見えてくるのが完全予約制のダイニングHONSEN。レトロな街並みの中に現れる、シックでアーバンな外観が目をひきます。

    自動ドアが開くと、そこにはとっても大きなワインセラーが! さらに奥へと進んだオープンキッチンからは、3名のシェフとソムリエさんがにこやかにお出迎えしてくれました。

    HONSEN
    左からシェフの鯨岡大悟さん、古田島駿人さん、田村玲介さん、ソムリエの本田優望さん

    店名の「HONSEN」は、品川を音読みに変えたもの。和食の古田島シェフ、洋食の田村シェフ、スイーツを担当する鯨岡シェフと3人の個性豊かなシェフが、川のように合流するイメージも込められています。

    「品川の“品”って、3つの口が集まっているように見えるでしょ?」と教えてくれたのは、同店を運営する福原コーポレーションのガストロノミーエグゼクティブオフィサー・鈴木真さん。

    みよし屋

    完全予約制で、3名のシェフが旬の食材を活かし、腕によりをかけた6品の創作料理が楽しめる8,800円のコースのみ。東京都内で栽培された野菜や、旬の魚、こだわりのお肉を仕入れて提供しています。

    コース料理と合わせて人気なのが、ワインのペアリング(4種:4,950円、5種:8,800円)。ソムリエの本田さんが100本近くあるワインの中から厳選してくれます。ノンアルコールワインも対応しているので、誰でも気軽に楽しむことができるのはうれしいですね。

    HONSEN
    店内奥には個室も。ご家族とのお祝い事や会食にもおすすめ

    スタッフのみなさんに2024年に挑戦したいことを伺うと、「地域のイベントなどにも参加しながら、品川や東海道の歴史を料理とワインで伝えていきたい」と語ってくれました。とっても仲良しなスタッフさんの雰囲気は見ているだけでもハッピーな気持ちになれて、お料理も心が弾むものばかり。

    お子さん連れも大歓迎とのことなので、大切な記念日や同僚とのお祝い会など、さまざまなシチュエーションでお楽しみいただけます。品川の温故知新を味わいに、HONSENへ出かけてみませんか?

    HONSEN
    ・住所 東京都品川区北品川1丁目22−15
    ・電話番号 050-1808-5677
    ・営業時間 17:00〜23:00、土曜日:12:00〜15:00、17:00〜23:00
    ・定休日 日曜・月曜日、年末年始
    ・URL https://www.honsen.jp/

  7. 実家のお蕎麦屋さんをタコス屋さんへ編み直す「みよし屋」(中延)

  8. みよし屋

    「あれ? お蕎麦屋さんかな?」と思ってしまう外観のみよし屋さん。中に入ると自然光が気持ちいいポップな空間が広がっています。

    みよし屋

    このお店のオーナーは、編集者の阿部太一さん。雑誌やWEBメディアの編集者として働きながら、みよし屋の4代目としてタコス店を経営しています。

    「このあたりは本当に住みやすい街なんですよ。でもカルチャーとの接点は意外と少なくて。地元の人には馴染みの店でありながら、遠方の方にも足を運んでもらえるような新しいカルチャーや人と出会える場にしていきたいです」(阿部さん)

    新型コロナウイルスでご両親を亡くし、お店だけが残されてしまった時、阿部さんは「みよし屋を引き継ぎたい」と思ったそうです。しかし、編集の仕事をしながら家族を支え、お客様に提供できるような蕎麦を作るのはなかなか難しいことでした。自分にできることは何か? と考えた結果、タコス屋さんにたどり着いたと言います。

    みよし屋
    左上から時計回りに「フライドトマト」、定番の「カルニータス」(各418円)、「カルニータス&シュリンプ」(495円)、粒マスタードを使ったサルサもかかった「チキン」(418円)

    蕎麦屋からタコス屋に生まれ変わったみよし屋。8種類のタコス(418円〜)や「お客様の好みの濃さで楽しんでほしい」と炭酸水が別容器で提供されるレモンサワー(660円)には、隅々まで阿部さんの心配りが感じられます。おすすめは、フライドトマトのタコス。揚げたトマトの食感と甘さに誰もが驚いてしまうはず!

    店内もテイクアウトも1個から注文可能。複数人で楽しむなら、手巻きタコスセット(3,850円)もおすすめです。

    晴れた日にはテラス席で、クラフトビールとタコスを

    地元以外からいらっしゃる人も多いとのこと。2024年以降は、イベントなどで地元に馴染むお店にしていきたいとお話しいただきました。日本では最近注目されるようになったタコスですが、本場メキシコではおにぎりのような存在なのだとか。中延の新しい味として親しまれる日も近いかもしれませんね! ぜひ早めに味わっちゃいましょう。

    みよし屋
    ・住所 東京都品川区西中延3丁目15−7
    ・電話番号 080-8059-1159
    ・営業時間 11:30〜14:30/17:00〜22:00、土・日曜日:11:30〜22:00
    ・定休日 火曜日
    ・URL https://www.instagram.com/tacoshop_miyoshiya/

  9. 住宅地に佇む本格イタリアン&ジョージアワイン「piccolo dotti(ピッコロドォッティ)」(下明神)

  10. Piccolo Dott

    東急大井町線・下神明駅の近く、閑静な住宅街が広がる三間通り沿い。「駅から少し離れた場所で、ゆったりくつろげるようなお店にしたかった」と教えてくれたのはpiccolo dottiの店主、大石裕也さんです。

    大石さんは、オーストラリアやイタリアでの修業を経て、23年9月末にイタリア料理とジョージアワインが楽しめるpiccolo dottiを開業されました。

    Piccolo Dott

    「一人でお店を切り盛りしているのですが、お客様の感情がダイレクトに伝わってくるのですごくやりがいを感じます。仕事帰りにフラッと立ち寄っていただいたり、お誕生日や記念日にカジュアルに使ってもらえるお店になればうれしいです」と、お話ししてくれました。

    ランチはパスタとメインを選べるコース(全5品、2,300円)のみ。ディナーはアラカルトのほか、コース(全8品、5,000円)も提供しています。ジョージアワインは、世界で最初のワインとも呼ばれており、その中でも自然派のものにこだわっているそうです。

    Piccolo Dott

    ディナーのアラカルトは、季節に合わせて大石さんが作るので固定メニューは決めていないそう。「旬の食材に合わせて、お客様に一番食べてもらいたいメニューを考えています」と教えてくれました。

    この日いただいたラザニアは、表面を炙った香ばしさとごろごろのお肉が入ったミートソースに熱々のチーズが絡まり、はふはふと幸せを噛み締められる一品に。大石さんのお客さんを思う気持ちが形になったおいしさです。

    Piccolo Dott

    カウンターとテーブル席を合わせて10席ほどの店内は、6名から貸切も可能。季節ごとに楽しみを与えてくれる大石さんのイタリア料理と自然派のジョージアワインに心地よく酔いしれながら、家族や親しい仲間とゆったりとした時間を堪能しましょう。

    piccolo dotti
    ・住所 東京都品川区二葉1丁目15−13
    ・電話番号 03-6426-2992
    ・営業時間 11:30〜14:00/17:30〜22:30
    ・定休日 日曜、第2・第4月曜(第2または第4月曜が祝日の週は月曜・火曜、詳細はSNSでご確認ください)
    ・URL https://www.instagram.com/piccolo_dotti/

    2023年にオープンした個性豊かな5店舗をご紹介しました。ぜひこの機会にお店へ足を運んでみてくださいね。

    ※記事中の店舗情報は2023年11月下旬の内容です。店舗の営業時間、提供内容は変更となる場合がありますのでご了承ください。撮影時のみマスクを外していることがあります。

    (取材・執筆・撮影:つるたちかこ 編集:森夏紀/ノオト)

     

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