気になる品川区内のニューオープン5店
冬の寒さがやわらぎ、そろそろ春がやって来ます。今回は、しっかりパワーチャージできる飲食店から、お気に入りの本や文房具が見つかるスポットまで、この1年で品川区内にオープンした5つの注目店を紹介します。
新年度から生活が大きく変わる方も、いつもの日々を自分らしく続けていこうとしている方も、品川エリアでお気に入りの場所を見つけてみませんか?(2024.3.19公開)

1. 筆記具500種類以上、描く楽しさを実感するオープンスペース「o-i STUDIO」(大井町)

JR大井町駅から徒歩3分、2024年4月にオープンした「o-i(オーイ) STUDIO」。近隣に本社を構える三菱鉛筆が、筆記具から広がる表現や個性の発揮をテーマに開設しました。
中央のクリエイティブスペースでは、紙と筆記具を手に、思い思いのおだやかな時間を過ごせます。ノートに日記を書く人、勉強をする人なども見られるそう。お絵かきをしたいお子さんも歓迎です。

このスペースでは、三菱鉛筆の筆記具500種類以上を自由に試すことができます。懐かしいあの色鉛筆や蛍光マーカーから、おなじみのペン、初めて目にするアイテムまで! よく見ると、ディスプレイ台には鉛筆を製造する途中の鉛筆板が使われているんですよ。

大きなロール紙を広げたお絵かきテーブルも。好きな筆記具で、自由に描いてみましょう。

「ちょっと聞いてみませんか?」と、ヘッドフォンを貸してもらいました。自分が鉛筆で書いているときの音が鮮明に聞こえる装置「o-i STUDIO SOUND MACHINE」です。シャリシャリとした鉛筆の音によって、雨音やたき火の音を聞くようなリラックスした心持ちになれました。

ライブラリーには、デザインやまちづくりにまつわる本、小説や絵本、マンガなど150冊ほどが置かれています。鉛筆「uni」のカラーと同様の壁の色も素敵ですね。
o-i STUDIOでは、インクを調合してカラーペンを作るワークショップや、カリグラフィー、巨大な紙でのお絵かき、読書会など、多様な催しを開催しています。自分らしい「好き」を見つけたり、誰かと好きなものを共有したり。この場所からさまざまな表現の輪が広がっていきそうです。
o-i STUDIO ・住所 東京都品川区東大井 5-22-5 オブリユニビル1階 ・営業時間 木曜・金曜=14:00~20:00、土曜・日曜=10:00~16:00 ・定休日 月曜・火曜・水曜 ・URL 公式サイト https://www.mpuni.co.jp/special/o-istudio/ Instagram https://www.instagram.com/oi_studio_official
2. ボリューム満点!青果店が作る豚汁定食「とん汁 丸二」(武蔵小山)

野菜たっぷりのランチが食べたい! そんな気持ちにばっちり応える「とん汁 丸二」。東急目黒線・武蔵小山駅から徒歩4分ほどのお店です。中延にある青果店「丸二青果」2代目の中澤譲さんが、2024年9月に開きました。
丸二青果は戦後すぐの創業当時、けんちん汁メインの定食屋を展開していたことがあったそう。いわば“原点回帰”なお店です。

店内はカウンターのほか、奥には横並びの2人掛け席があります。

こちらが大ボリュームの「とん汁定食」(1,000円)! たっぷりの豚汁とご飯に、鉢いっぱいのサラダ、フルーツ、漬物、日替わりのおかずが付きます。
今日のおかずはハンバーグでした。日によって麻婆豆腐やカキフライ、とんかつ、生姜焼きなど、ランチに食べたくなるような一品を付けているのだとか。

三つ葉がふんだんに乗った豚汁には、ゴボウにサツマイモ、タマネギなど季節のおいしい野菜が入っています。

青果店のお手製だからこそ、野菜や果物をたくさん食べられるのがうれしいポイント。この日のサラダはブロッコリーにレタス、トマト、カボチャなど。キウイやオレンジも甘くて味が濃い!
このほか、「カレー定食」(1,000円)も人気です。いずれもしっかり満腹になれるので、ぜひお腹を空かせてから足を運んでみてくださいね。
とん汁 丸二 ・住所 東京都品川区荏原3丁目3-22 STYビル ・電話番号 090-7195-4280 ・営業時間 11:30~(14:30L.O.) ・定休日 日曜・月曜
3. 小説から絵本まで、親子で通いたくなる「ひつじ堂ブックス」(武蔵小山)

東急目黒線・武蔵小山駅から徒歩8分。住宅街にある「ひつじ堂ブックス」は、2024年9月にオープンしました。

店主の藤井嘉子さんは、出版社や別業界で働いた後、「本屋を開きたい」と一念発起。古書店でのアルバイトやシェア型書店の棚主を経て、自分のお店を開きました。店名は藤井さんの好きな村上春樹の小説『羊をめぐる冒険』に由来しています。

「ひつじ堂ブックス」では、新刊の本と古本をどちらもそろえています。入り口近くのコーナーでは、おすすめ本の紹介や季節に合わせたブックフェアを展開。気になるタイトルをぜひ手にとってみては。
店内には、藤井さんがセレクトする文芸書はもちろん、背の低い本棚の絵本コーナーがあったり、文庫本や古本のコミックスがならんでいたりと、気軽な雰囲気が魅力。親子で来店して、一緒に本を選んだり、それぞれ好きな本を探したりするのも楽しそうです。

藤井さんに、おすすめの絵本2冊を教えてもらいました。
『あと10ぷんでねるじかん』(ペギー・ラスマン作・絵/ひがしはるみ訳)は、幼い息子さんと一緒に当時何度も読んだという思い出の作品。「ぼく」が眠るまでの準備が楽しく描かれます。
『ふたりはともだち』(アーノルド・ローベル作/三木卓訳)は、「がまくん」と「かえるくん」のやり取りが印象深く、大人にもおすすめです。

店内では雑貨の販売や作品の展示なども。本の買い取りも受け付けています。ふらりと立ち寄って、気になる本を探してみませんか?
ひつじ堂ブックス ・住所 東京都品川区荏原3丁目5-23 ・営業時間 12:00〜19:00 ・定休日 火曜・水曜 ・URL Instagram https://www.instagram.com/yoshirin.kametaro X https://twitter.com/yoshirin_kame
4. オムライスにメンチカツ、ハンバーグ!復活した名物店「洋食ブルドック」(大井町)

1949年創業、大井町の名物洋食店「ブルドック」。建物の改修工事のため2023年7月末から休業していましたが、その後に発生した火災の影響で店舗を移転することに。地元をはじめとするたくさんのファンからの応援を胸に、2024年6月に営業を再開しました。
現在の店舗はJR大井町駅から徒歩2分。ビル1階の赤い看板が目印です。

新しい店舗ながら、席に着くと自然に肩の力が抜けるような、どこか落ち着く雰囲気。女将の鈴木智子さんは「ほかの街に店を移す話もありましたが、大井町に物件が見つかりました。もう長いことこの街でやってきたおかげで、私たちが思っていたより(地元の人が)店を知ってくださっていて。大井町で店を続けられて本当によかった」と話してくれました。

ミニオムライス・ミニメンチカツ・ハンバーグを盛り合わせた「名物フルセット」(1,900円)は、同店の人気メニューをいっぺんに楽しめるスペシャルな一皿。オムライスのケチャップ文字は、そのときのフィーリングで決まるのだとか。文字通り「まいう〜」!と言いたくなる、懐かしくも丁寧な味わいです。
シェフのサービス精神からボリュームたっぷりで知られる同店ですが、移転後は量をおさえたメニューもそろえているそう。

なかには3代続けて通うお客さんもいるという同店。常連さんはもちろん、「移転後は1人で来店する若い方も増えました」と鈴木さんは笑顔で話します。これからも街のみんなの楽しい食事のひとときを支え続ける存在です。
洋食ブルドック ・住所 東京都品川区東大井5-17-4高山ビル 1階 ・電話番号 03-6712-1757 ・営業時間 ランチ=11:30〜15:00(土曜・日曜・祝日は16:00まで)、ディナー=17:00〜21:00(土曜・日曜・祝日は20:00まで) ・定休日 水曜、第3木曜 ・URL https://shinagawa-ooimachi-bulldog.com/
5. 「街ナカ」ホテルで地域の魅力を感じる「OMO5東京五反田」(五反田)

星野リゾートが手がける「OMO5東京五反田(おも) by 星野リゾート」。2024年4月にオープンしました。東急池上線・大崎広小路駅から徒歩1分、JR山手線/東急池上線・五反田駅から徒歩6分、JR大崎駅からは徒歩10分のアクセスです。

「テンションあがる『街ナカ』ホテル」を掲げるOMOブランド。OMO5東京五反田では、「夜景とご馳走のパラダイス」をテーマに、宿泊ゲストが五反田のファンになれるようなおもてなしを目指しています。
近隣のおすすめスポットや地元の人気店などの情報も発信中。まずはロビーにある「ご近所マップ」をチェックしてみてくださいね。
そのほか、五反田の街を知り尽くしたスタッフがゲストに合ったお店を紹介。予約無しで人気店の1品+ワンドリンクを味わえる「ひとさら de ご馳走パス」(当日先着順)といったプログラムも。

高層階の客室からは、五反田の街を一望できます。大きな窓からの眺めは、旅の素敵な思い出になりそうです。

14階にある「OMOカフェ&バル」は、宿泊客以外も利用できる五反田の新スポット。朝食やディナーはもちろん、カフェやバータイムにもぴったりのメニューをそろえています。

朝ごはんには、五反田の老舗「坂本商店」のみそを使ったおみそ汁をめしあがれ。洋食派の方にはアメリカンブレックファーストも用意していますよ。
羽田空港や新幹線の通る品川駅からもアクセス良好な「OMO5東京五反田」。東京旅の便利な拠点としてはもちろん、この場所が地域の魅力を知るきっかけになりそうです。
OMO5東京五反田 by 星野リゾート ・住所 東京都品川区西五反田8丁目4-13 ・URL https://hoshinoresorts.com/ja/hotels/omo5tokyogotanda/
OMOカフェ&バル ・営業時間 朝食7:00〜10:00(9:30L.O.)/カフェ&バータイム11:00〜23:00(21:30L.O.)
地域密着型の観光ホテルや、文房具や本の魅力にふれるスペース、たっぷり食べられる地元の名物店まで、品川区内のニュースポット5店を紹介しました。春からもぜひ品川の街を楽しんでくださいね。
※記事中の店舗情報は2025年3月の内容です。店舗の営業時間、提供内容は変更となる場合がありますのでご了承ください。
取材・文:森夏紀/ノオト 編集:ノオト
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