旧東海道・天王洲・京浜運河「しながわシティラン」コースを散策
2025年3月9日にスポーツイベント「しながわシティラン」が開催されます。ランコースとなるのは、旧東海道や天王洲アイル、京浜運河沿いといった、歴史と水辺の景観を楽しめるエリアです。今回は、そんなシティランのコース周辺を散策してみました。おすすめスポットや「しながわみやげ」もご紹介します。(2025.3.5)

1. 「しながわシティラン」開催!歴史&水辺スポットを走り抜ける
東京マラソンをはじめ、全国各地ではさまざまなランニングイベントが行われています。品川区では、3月9日に「しながわシティラン」を初開催!
イベントのメインとなるのは、2500人が参加する10キロの種目。しながわ区民公園から出発したランナーは、旧東海道を通り、天王洲アイルや京浜運河沿いといった水辺エリアを走り抜けて、ゴールの大井競馬場を目指します。春が近づく品川エリアをさっそうと駆け抜けていくランナーの皆さんに注目です。
しながわシティラン2025 開催日時:3月9日(日) ・9:00 10km種目 スタート ・9:30 ジュニア2km種目 スタート ・10:10 ファミリーラン1km種目 スタート URL:https://shinagawa-cityrun.jp/ 交通規制に関するお知らせはこちら
2. 旧東海道を歩こう!「大黒屋」名物お煎餅、漁師町を見守る「八幡神社」(立会川〜鮫洲)

今回は、そんな「しながわシティラン」のコース周辺をお散歩してみましょう。
はじめにやってきたのは、ランコースの序盤にあたる旧東海道。京急本線・立会川駅からは徒歩2分ほどです。江戸と京都を結ぶこの街道では、古くから多くの人々が行き来してきました。

ランコースに沿って品川方面へ歩いていくと、古き良き店構えのお店を発見。老舗の煎餅店「大黒屋」です。

名物の「たけのこせんべい」は、かつて品川・目黒エリアで栽培されていたタケノコをかたどったお煎餅。味はざらめ、胡麻、海苔、醤油、辛子の5種類です。みんなで気軽に分けて食べられるサイズ感もうれしいですね。
品川の名品・逸品として「しながわみやげ」にも認定されています。旧東海道散策のお供にぜひどうぞ。
大黒屋 ・住所 品川区東大井2-25-16 ・電話番号 03-3764-6967 ・営業時間 10:00~17:30 ・定休日 日曜・月曜・祝日 ※しながわシティラン当日の3月9日は午前のみ営業予定

旧東海道・品川宿の一帯には、多くの寺社が点在します。京急本線・鮫洲駅から徒歩1分の場所にある「鮫洲八幡」は、かつて江戸の漁業を支えた存在の一つ、御林(おはやし)漁師町の鎮守なのだそう。
御林漁師町は江戸時代、隣の品川浦とともに江戸城に鮮魚を納める「御菜肴(おさいさかな)八ヶ浦」のひとつとして発展しました。
八幡神社(鮫洲八幡神社) ・住所 東京都品川区東大井1-20-10
3. 区内最古のお寺「品川寺」、おしゃれなイタリアン「コージ・コルディアーレ」(鮫洲〜青物横丁)

さらに旧東海道を10分ほど歩き、品川寺(ほんせんじ)に立ち寄ってみましょう。区内で最も古いお寺とされる品川寺は、平安時代の前期に開創されました。地名「品川」の由来になったとも言われています。
入口にある3メートルほどの大きな像は、「江戸六地蔵」の一つ。神田の鋳物師・太田駿河守正義の作で、東京都有形文化財に指定されています。
また、境内では樹齢約600年の大イチョウが人々を見守っています。秋には、このイチョウから取れる「厄除開運ぎんなん」が人気なのだそう。

品川寺の大梵鐘(ぼんしょう)は、1871年にウィーンでおこなわれた万国博覧会に出品後、行方不明に。どこの国にあるかも分からない状況から探し続けた結果、スイス・ジュネーブの美術館で発見され、1930年に品川寺に返還されました。
こうした経緯から大梵鐘は「洋行の鐘」と呼ばれ、品川区とジュネーブ市が友好関係を深めるきっかけにもなったのだとか。詳しくはこちらもどうぞ。
▼消えた大梵鐘 東京五輪の恩返し 品川寺と五輪の深い関係とは?(品川経済新聞|提供:しながわ観光協会) https://shinagawa.keizai.biz/tieup/23/
品川寺 ・住所 東京都品川区南品川3丁目5-17 ・電話番号 03-3474-3495 ・URL:https://honsenji.net/

「ジュネーブ平和通り」を横切り、旧東海道をさらに進むと、おしゃれなランチスポットを発見。イタリアン「コージ・コルディアーレ」は、心のこもったコース料理をいただけるレストラン。お昼にはパスタやハンバーグのセットメニューも用意しています。
京急本線・青物横丁駅からは徒歩3分ほど。テイクアウトにも力を入れているとのことで、ぜひ気軽に利用してみては。
コージ・コルディアーレ ・住所 東京都品川区南品川2丁目17-26 ・電話番号 03-5461-3762 ・定休日 月曜(祝日の場合は火曜) ・URL https://www.kouji-cordiale.com/
4. 「東品川海上公園」で水辺の景色を満喫(天王洲アイル)

東品川海上公園は、りんかい線/東京モノレールの天王洲アイル駅から徒歩8分。運河に大きなアーチを描くアイル橋をはさんで、北と南にエリアが分かれています。
北側にはクジラの形をしたすべり台や遊具、運河沿いのボードウォークなど、南側には噴水広場やガーデンが広がっています。春には桜も楽しめますよ。
東品川海上公園 ・住所 東京都品川区東品川2-6-22、3-9-21
天王洲エリアには、ほかにも魅力的なスポットがたくさん。天王洲アイル駅周辺のお散歩については、こちらの記事もぜひ参考にしてみてくださいね。
5. 「京浜運河緑道公園」でリフレッシュ(天王洲アイル〜大井競馬場前)

しながわシティランのコース後半の舞台は、京浜運河緑道公園。運河沿いの全長2.5kmの緑道は、天王洲エリアの品川ふ頭橋からモノレール大井競馬場駅近くの勝島橋までを結びます。

ウォーキングやランニングはもちろん、普段は釣りをする人の姿も見られます。対岸の高架にはモノレールが走り、品川区内とは思えない眺望になんともリフレッシュできるスポットです。
京浜運河緑道公園 ・住所 品川区八潮1丁目、5丁目
6. 「大井ふ頭中央海浜公園」には、ホッケー競技場や釣りスポットも(大井競馬場前)

ランナー達がゴールを目指して最後に走り抜けるのは、大井ふ頭中央海浜公園。「スポーツの森」「なぎさの森」の2エリアが広がっています。
「スポーツの森」には、野球場やテニスコート、陸上競技場のほか、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の会場となった大井ホッケー競技場も! ホッケーは品川区の公式応援競技。今後もこの場所でさまざまな名プレーが見られそうです。

京浜運河沿いにある「なぎさの森」は、釣りスポットや野鳥観察ができる施設があり、品川区内にいながら自然をたっぷり感じられます。お子さんとのレジャーや自由研究にもおすすめです。
大井ふ頭中央海浜公園 ・住所 品川区八潮4-1-19 ・電話番号 03-3790-2378 ・URL http://seaside-park.jp/
「しながわシティラン」のランコースとなる旧東海道(立会川・鮫洲・青物横丁エリア)と、天王洲アイルをはじめとした運河沿いのエリアを紹介しました。気軽な食事から自然を感じられるアクティビティまで、思い思いに過ごせるエリアです。しながわシティランをきっかけに、ぜひ足を運んでみてください。
※記事中の店舗情報は2025年2月の内容です。施設や店舗の営業時間、提供内容は変更となる場合がありますのでご了承ください。
取材・文:森夏紀/ノオト 編集/ノオト
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