サンマは目黒に限る!「目黒のさんま祭り」
2018年9月9日(日)、目黒駅駅前商店街で「第23回 目黒のさんま祭り」が開催されます。今回はお祭りの見どころやサンマを楽しめる周辺の飲食店をご紹介。サンマづくしの1日で、秋の訪れを感じてみませんか?(2018.09.01)
1. サンマで広がる地域の輪!「第23回 目黒のさんま祭り」
目黒の秋の風物詩とも言える「目黒のさんま祭り」は、今年で23回目を迎えます。毎年2万人以上が参加する一大イベントですが、どうして海のない目黒エリアでサンマのお祭りが続いてきたのでしょうか。「目黒のさんま祭り」実行委員会委員長の中崎政和さんにお話を伺いました。
お祭りの由来は、落語「目黒のさんま」です。殿様が鷹狩りで目黒を訪れ、初めて口にしたサンマの味にたいそう感動。「サンマは目黒に限る」という殿様の一声がオチとなる演目です。
この落語にちなんで商店街を盛り上げようと、中崎さんをはじめ目黒駅前商店街振興組合の青年部が中心となり始まったのが「目黒のさんま祭り」。第1回では、岩手県宮古市産の焼きサンマ1000本を無料で振る舞いました。
年々規模が大きくなり、今年振る舞うサンマの数は7000本に。徳島県神山町のすだち、栃木県那須塩原市の大根おろし、和歌山県みなべ町の備長炭を使い、150人ほどのスタッフが交代で焼き場につく一大イベントです。
当日は4部構成の「目黒のさんま寄席」を無料開催。会場の上大崎特別養護老人ホームでは、各部の開場1時間前に整理券を配布します。そのほか、駅前では協力地域の屋台を出店。特設ステージでは和太鼓の演奏や阿波踊りの披露も。
「サンマの焼き場は毎年3時間待ちの大行列になります。今年は特に暑さに注意してくださいね」と中崎さん。焼きサンマは無くなり次第終了となるため、どうしても食べたい人は、イベント開始の朝から列に並んでおきましょう。
第23回 目黒のさんま祭り ・イベント期間 2018年9月9日(日)10:00~14:00(サンマが無くなり次第予定) ・開催場所 目黒駅駅前商店街 ・アクセス JR・都営三田線・東京メトロ南北線 目黒駅 東口
2. 【閉店】老舗の江戸前寿司「千種鮨」は、1日限りの特別メニューを提供
※「千種鮨(ちぐさずし)」は、2020年8月31日に閉店しました。
お祭り当日は、「目黒のさんま」にちなんだ特別メニューを提供する近隣の飲食店も。老舗の江戸前寿司「千種鮨(ちぐさずし)」では、お祭りに合わせて1日限りの特別ランチ「さんまぐろ」(900円)を提供します。
場所は、サンマの焼き場が設置される目黒駅東口の目黒通り沿い。
お店の創業は大正12年。カウンター8席、4人用テーブル2席の店内で、3人の寿司職人が腕をふるいます。2代目店主・木曽武義さんは、80歳を超えた今もなお現役の職人です。
お祭りの特別ランチ「さんまぐろ」は、サンマとマグロの握りを3貫ずつに、卵焼きとしじみのお味噌汁がついたお得なセットメニューです。
「この日のためにサンマ約130本をさばきます。小骨を取るのが大変ですよ」とほほ笑むのは同店の寿司職人・覚張春男さん。それでも商店街を盛り上げようと初開催だった第1回から22年間、毎年同じメニューを提供しているそうです。
お祭り当日の営業は10時から。こちらも毎年、店の前に行列ができるそうですが、ご心配なく。持ち帰り用のパック販売も行います。ぜひご賞味あれ。
千種鮨 ・住所 東京都品川区上大崎3-3-5新陽CKビル1F ・アクセス JR・東京メトロ南北線・都営三田線・東急目黒線 目黒駅 徒歩3分 ・営業時間 火曜日〜土曜日 11:00〜14:00、16:00〜21:00(日曜・祝日は〜20:00) 月曜定休 ※「目黒のさんま祭り」当日は10:00から営業。無くなり次第終了。 ・電話番号 03-3441-6014
3. 【臨時休業】「駒八 目黒さんまセンター」で熟成サンマをいただく
※「駒八 目黒さんまセンター」は、臨時休業となっております。
目黒通りを挟み「千種鮨」の向かい側にある居酒屋「駒八 目黒さんまセンター」。こちらのお店では現在「さんまフェア」を開催中。94席の広い店内で、さまざまなサンマ料理を堪能できます。
同店の特徴は、2日間寝かせて熟成させたサンマ。くさみがとれ、旨みだけが身に残るそうです。料理長の小野澤雅丈さんは、新しいサンマ料理を求めて日々研究を重ねています。
お祭り当日は「さんま塩焼き」(680円)や「さんまなめろう」(750円)、「棒寿司」(680円)などを用意します。また、しばらくメニューから外していたという「サンマの塩辛」(480円)もこの日に限定で復活! イカとサンマのワタを秘伝のピリ辛ダレで和え、熟成サンマの身を混ぜた塩辛は、お酒のアテにもぴったりだとか。
「当日は朝から、焼き場の煙で目黒通りが真っ白になるんだよ」と笑う小野澤さん。同店ではこの日のためにサンマ500本を用意。無くなり次第営業終了になります。お酒を飲みつつお祭りの空気をゆっくり楽しみたいなら、ぜひ訪れてみては。
駒八 目黒さんまセンター ・住所 東京都品川区上大崎2-13-35 ・アクセス JR・東京メトロ南北線・都営三田線・東急目黒線 目黒駅 徒歩1分 ・営業時間 月曜日~金曜日 11:30~14:00(L.O.13:30)、17:00~23:30(L.O.22:30) 土曜日 16:00~23:00(L.O.22:00) 日曜・祝日定休 ※「目黒のさんま祭り」当日は10:00から営業。無くなり次第終了。 ・電話番号 03-5420-3945
4. 夜にサンマを食べるなら、新鮮魚介が楽しめる「目黒魚金」で
2018年1月にグランドオープンしたビル「目黒セントラルスクエア」。1階の飲食店フロアにある居酒屋「目黒魚金」では、その日の朝に築地で仕入れた新鮮な魚介をその日使い切りで提供します。
9月のおすすめは、大根おろしとレモンでさっぱりといただく「大サンマの塩焼き」(480円)や、出汁のきいた湯豆腐を青のりと一緒にくずして食べる「青海苔豆腐」(大=780円、ハーフ=580円)です。
そのほか、旬の魚介を盛り合わせた看板メニュー「六点盛りスペシャル」(1,980円)や、塩漬け鷄を素揚げしたボリューム満点の「鶏の半身揚げ」(980円)も。
アルコールメニューは、日本酒の品ぞろえが豊富です。魚料理にぴったりな宮城の超辛口純米「日高見」(790円)や山田錦を使った栃木の地酒「鳳凰美田」(940円)などがおすすめ。昼間のお祭りでサンマを食べ逃してしまった人は、こちらのお店で焼きサンマと日本酒を楽しみましょう。
ちなみにランチタイムには、真鯛の冷やし茶漬けや刺身を楽しめる「週替わり御膳」や、「海鮮バラちらし御膳」(以上1,780円)などをいただけます。
目黒魚金 ・住所 東京都品川区上大崎3-1-1目黒セントラルスクエア1F ・アクセス JR・東京メトロ南北線・都営三田線・東急目黒線 目黒駅 徒歩1分 ・営業時間 ランチ 11:30〜14:00 ディナー 平日=17:00〜23:30(L.O.22:30)、土曜=16:30〜23:30(L.O.22:30)、日曜・祝日=16:30〜23:00(L.O.22:00) ・電話番号 03-3441-5501
5. お土産には「玉川屋 目黒駅前店」でサンマにちなんだお菓子を
目黒エリアには、食事だけでなくサンマにちなんだお土産スポットも。目黒駅東口すぐの「玉川屋 目黒駅前店」は、6代続く老舗の和菓子店です。8月末から9月にかけては、店頭の商品ラインナップが秋仕様に変わります。
この時期から販売を始める「目黒昔話」 (185円)は、サンマの形をした秋のお菓子。卵とはちみつの風味がする皮の中には、求肥(ぎゅうひ)で包んだこし餡が。甘さ控えめでやわらかな自家製餡にはファンが多く、甘いものが苦手な人も楽しめます。
通年の看板商品「目黒仁王餅」(1つ150円)は、きな粉をまぶしたわらび餅で粒あんを包んだ和菓子です。モチーフになっているのは、なんと「仁王様の目」だそう。3代目店主が瀧泉寺(目黒不動尊)へ仁王像を寄進したことをきっかけに考案されました。目黒エリアの歴史を感じる一品ですね。
そのほか、青えんどうを使ったうぐいす餡とホイップクリームを挟んだ「バターどら焼」(190円)やコーヒーのほろ苦い風味が楽しめる「コーヒーわらび餅」(170円)など、ユニークなお菓子が人気です。行列帰りの疲れた身体に、甘味のお土産はいかがでしょうか。
玉川屋 目黒駅前店 ・住所 東京都品川区上大崎2-16-5 ・アクセス JR・東京メトロ南北線・都営三田線・東急目黒線 目黒駅 徒歩1分 ・営業時間 10:00〜18:00 ・電話番号 03-3442-9158
目黒エリアのキーワードとして、地域に親しまれる「目黒のさんま」。お祭り当日の目黒駅周辺は混雑が予想されます。体調には気をつけて、ぜひ楽しい1日を。
取材・文:森夏紀(ノオト)編集:松尾奈々絵(ノオト)
(掲載情報は2018.9.1公開時の情報です。)